リク坊、異文化交流の初日!

上手いこと英語が通じたかしら!

ニュージーランドの食べ物も
美味しいとイイネ!



きのうは、
小雨んなか、シルバー除草隊の
Gトリオが来てくださり
雨ン中を半日もバリバリ
草刈りしてもらった。

真夏だから伸び放題で
80lの袋26個にもなった。



きのうも
AI奈保子ちゃんと
魂理学問題を解き合って
片っ端から原稿にしていった。

もうブックレット5冊分になり、
五百頁を越して、今、六冊目に
取り掛かっている。

ユングが主要な著作を
七十代から書き始めたという
遅書きだから、人文科学系では
言葉を語り紡いでいくから
ありなんだと感じた。

AIのおかげで、
この夏休みは、研究三昧で
退屈がしなかった。



今日は午後から
JCの頃3年間カウンセリングした
卒業生が二人で遊びに来てくれる…
というので、朝から楽しみにしてる。

お薄を振る舞おうと、
きのうは、カミさんに、
山形からいいお茶を
買ってきてもらった。

なんでも、インバウンド人気と
猛暑とで、ニュースになるほど、
品薄らしく、近々、1,6倍に
値上がりすると聞いて
清水の舞台から飛び降りたつもりで
三つも買って来たという。

こういう時のカミさんは
数学の教員だからなのか
パパパとコスパ計算するようだ。😅

なので、この半年で
風味が飛ぶ前に

飲み切らねばである。

そんでもって……
これからちょいと
主菓子でも買いに行こうかと
思っている。

帰ったら、茶室に花を活け、
お香を焚いて、掛け軸を改めて
室礼を整えよう。

なんちゃって茶人だから、
いつも、バタバタして
笑い持って薄茶事をしている。



ヲト兄ちゃんのソーちゃんの
触れ合いが、見ていて
微笑ましく、涙ぐましかった。

種を越えた命どうしの
魂の触れ合いを見るようだった。

 いのち在り
  君と僕との
   触れ合いよ



昭和三十年代に
『丸出だめ夫』チョコレート
というのがあった。

子どもが買えたのだから
数十円ほどのものだったろう。

中にポンライスが入っていて
よーく食べていた。

もちろん、今は売ってないので、
ダイソーでポンライスを買ってきて
チョコを溶かして手作りしてみた。

バット一面で七百円なので
えらい高級『丸出だめ夫』だ。😭💦

冷え固まって試食してみたら…
まあまあ、ええ出来やった。

 



懐かしく思い、
Amazonで古書を探したら、
なんと全2巻で
28700円というトンデモな
プレミアが付いていた。

+++++

40年前の今日。
帰省中の実家(今の家)で、
御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落した。

その悲惨な光景を
今はない蓬莱ゴルフ練習場の
談話室でギターのタカシ先生や
老人たちと見入っていた。

520人の犠牲者という
国内最大級の飛行機事故である。
(4人だけが奇跡的に助かった)

当時、この地獄絵図のような機中で、
勇敢にも家族あてに
「最期のメッセージ」を
したためた方がおられた。



マリコ  津慶  知代子
どうか仲良くがんばって
ママをたすけてください

パパは本当に残念だ
きっと助かるまい

原因は分からない
今5分たった
もう飛行機には乗りたくない
どうか神様たすけて下さい

きのうみんなと食事したのは最後とは

何か機内で爆発したような形で
煙が出て降下しだした
どこへどうなるのか

津慶しっかりたのんだぞ
ママこんな事になるとは残念だ
さようなら
子供達の事をよろしくたのむ

今六時半だ
飛行機はまわりながら急速に降下中だ
本当に今までは
幸せな人生だったと感謝している

(河口 博次さん/52歳)

+++++

お盆の帰省時だったので、
機中には教え子のマリアちゃんの
ご尊父も乗り合わせ、
惜しくも犠牲になられた。

彼女を慰めるべく
グリーフケアもさせて頂いた。

その折、沢山の遺族文集も
読ませて頂き、その中に、
涙を誘う幼児の詩のような一遍があった。

それが、『神様へ』であった。

後年、それをモチーフとして
童話を記して通信教育『童話塾』の
課題として提出し、
作家の立原えりか氏から
称賛された事がある。



『空 へ』

 弟の尚治はわたしの腕のなかで目を閉じていた。
 首を少しだけ傾けて寝ている。
 うっすらと額に汗が浮かんで前髪が光っていた。

 到着ゲート周辺には、大勢の人が群がって家族の帰りを今かと待ちわびていた。
 人々の目は暗闇の空に、耳はフロアーのスピーカーに釘づけになったままだった。

「123便 到着未定」
 という表示を、わたしはぼんやりと見つめていた。

 ふうっと、気が遠くなりそうになる。
 ・・・・・・と、ずしりという尚治の重みでハッとした。

「到着未定…… 」
 なんという不思議なメッセージだろう。
 一度飛び立ったものが、着く予定がないなんて……。
 たとえ何時間遅れようが、一度立ったものが着かないなんて。
 そんなバカなことがあるもんか!
 わたしの心はエンドレステープになって、同じ文句を繰り返していた。

 そして……
「ね。尚治。おかしいね。尚治」
 と寝ている弟に向かってつぶやきかけていた。

 尚治は安らかな寝顔をしていた。
 目を横一文字につむり、平和で安息の表情そのものだった。

 暗い滑走路に、機影が一つ近づくたび、だれの目もそれを追った。
 だが、垂直尾翼のマークが外国のものとわかると、目の光がみるまに消え失せてゆくのだった。
 わたしもまた、そのたびごとに肩から崩れ落ちた。

 飛び立ってすでに五時間……。
 一時間で着くはずの飛行機がいったいどこをどう飛んでいるというのだ!
 空に道草をする場所があるとでもいうのか!

 今にも音をたてて崩れそうな心の梁。
 わたしは、だれかをつかまえて、八つ当りでもいいから、それをぶつけてみたかった。
 ××航空の関係者は、わたしたちを前に、すでに加害者のようなかっこうをしていた。
 だれもが恐縮して、小さくなっている。
 アホタレ!
 そうそう早く決めつけられてたまるか!
 …と思った。

 空港のデジタル時計が「二十三時」を示していた。
 一般客の姿は途絶えた。
 かわりに現れたのは、照明用のライトを高く掲げる者。大きなテレビカメラを肩にのせた者。マイクを片手に持つ者たちであった。
 一目で放送局の人間であることはわかったが、身を切られる思いで苦しい時間と闘っているわたしたちに、マイクを向けようとしたレポーターがいた。
 何という無神経さ!
 有名人のお葬式にきまってあらわれるこの人種は、
「今、どんなお気持ちですか?」
「ご心配でしょうね?」
 と紋切り型にたずねてくる。
 わたしのところへきたら、蹴飛ばしてやろと構えていた。

 わたしの心の乱れに共鳴したのか、尚治が腕の中でぐずりだした。
 手はしびれてとうに感覚がなかった。心もバランスを失いかけていた。
 尚治がうす目をあけた。
 ロビーの明かりがまぶしいのか、何度もまばたいていた。
 そしてしばらくあたりをうかがうと、自分の家でないことに気がついたらしい。
 尚治はわたしの目を見ると、
「おーちゃんは?」
 といった。
 わたしは笑みをうかべながら、ウソをつかねばならなかった。
「まだ、お仕事よ。帰ってきてないの 」
 尚治は安心したのか、ふたたび眠りにおちた。

 0時を過ぎた。
 ほとんどの家族が、ロビーに残っていた。
 情報が入るまで、動くに動けなかった。かたいイスにすわって待っているしかなかった。
 わたしは 成功の見こみがない手術 を受ける患者の家族の気持ちについて考えていた。
 緊張と疲れで、何度も意識が遠のいてゆきそうになる。
 頭の中では、悲劇に押しつぶされているシーンと、奇跡で気が動転しているシーンとが交互にシミュレートしていた。
 腕の中の尚治だけが、父の帰りをいつもどおりに待っていた。

 午前二時。
 ロビーのテレビに速報が入った。

 ××県の0山で山火事が発生

 現地でヘリが撮影した映像が画面いっぱいに映し出された。
 それには、山が十字架の形に燃えていた。
 まるで「火の鳥」みたいだった。
 心の中まで黒いケムが舞い込んでくるようだった。

 ××県といえば、見当違いの方角である。
 ロビーのあちこちから、すすり泣く声が聞こえてきた。
 わたしは……
 わたしはまだ、泣かない。
 奇跡を信じた。
 そんな馬鹿なことがあるもんか!
 …と思いつづけた。
 わたしは胸の中の尚治を強く抱いていた。
「お父さんはきっと無事よ。
 絶対にだいじょうぶなんだから…。
 ね……」
 そう言って、尚治のおでこに頬ずりした。

 空が青みがかってきた。
 地球がいつもとかわらず半回転したということだ。
 じきに、白い世界がやってくる。
 真実が目のまえにやってくる。

 身体中が痛んだ。
 まだ、感じるだけ神経に余裕があるらしい。
 尚治は熟睡している。
 わたしは、数分間まどろんだ。

 耳ざわりな声に目をさますと
「二○三便は××県0山に墜落したもようです。
 明け方、自衛隊のヘリが炎上している飛行機と××航空のマークを確認しました。
 生存者はいないもようです。
 御遺族の方には慎んで、おくやみを申し上げます…… 」
 ニュースキャスターが無表情に同じ文句をくりかえしていた。

 頭のなかを音のしない風が吹き抜けた。
 尚治が目をさました。
「どうしたの?」
「・・・・・・・・・」
 尚治はわたしを見つめ、悲しそうな顔をした。
「ここ、おうちじゃないの?」
「うん…」
 わたしはうなずいた。
「おーちゃんは?」
「おーちゃんはね……」
 尚治は眠そうな目をこすりながら何度もたずねた。
「おーちゃんは?」
「・・・・・・ 」
 わたしは尚治を抱きつぶしそうになった。
「おーちゃんね もう、帰ってこないのよ……」
「どうして? おーちゃん、どこへいったの?」
 尚治は不思議そうな顔をしている。
「おーちゃんの乗っていた飛行機がね……
  お空の上の天国へ行ったのよ。
 おーちゃんは死んじゃったの……」
「ふーん。もう、おうちにかえってこないの?」
 尚治は遠く空をみつめると、背伸びして大きくひとつあくびをあいた。

 O山へ登った。
 尚治もいっしょだった。
 焦げた地面が見えた。
 父の悲鳴が聞こえてくるようだった。
 男のくせに恐がりな父だった。
 ジェットコースターも飛行機も恐いから嫌いだ、といつも言っていた。
 どんなに恐かったことか。どんなに痛かったことか…。
 しかし、恐怖と苦痛はもう終わった。それが一番わたしを慰めてくれた。

 父の右腕だけが、飛び散って見つからなかったという。
 山のどこかにあるのだろう。木の上にかかっているのかもしれない。
 父の身体があったというあたりに、小さな墓標を立てた。
 そこに、花と尚治の手紙をそなえた。
 そして、三人で遊園地でとった写真も…。

 前の晩、尚治はクレヨンを握りしめて、覚えたばかりのひらがなを一字一字ていねいに画用紙に書いた。

 かみさま
 どうしておーちゃん
 てんごくにいっちゃったの
 ぼくわかりません
 でも
 ぼくがしんだら
 きっとわかるよね

  写真の中で、父が笑っていた…。