

大阪のミカちゃんから
家族でお出かけの写真が
送られてきた。
京都生まれのフミは
5歳までいたので、
離宮以外のあらゆる寺社を
両親と訪れている。
その彼が父親となって、
息子と清水寺を訪れてるのを見ると、
なんだか感慨深い思いがある。
*

ママが切ってくれて、
前髪パッツンのリク坊は、
お気に入りの粘土遊びで
「ハート、どちどち〜(ドキドキ)」
と言ってたという(笑)。
お盆で帰省してきた時も、
その機転の利いた
言い回しには驚かされ、
フミに
「この子、賢いね」
と言うと
「うん。頭いい」
と気付いていたようだった。
好奇心旺盛で、
ヤンチャで、おふざけするのも、
幼い頃のフミにそっくりである。
*

ママが
「最近、お得意のおふざけ顔です」
と言う一枚には、
笑わされた。
以前にも、
似たような「ブータレ顔」をしてたが、
この夏、随分とジイジが
変顔を見せて大喜びしてたので、
変な事、覚えちゃったかなん・・・(笑)。
*

きのうは、
久しぶりに行き付けのお鮨屋さんで
御馳走を頂いて英気を養ってきた。
いつもの端席で、
若旦那が握って下さった。
名残りの新子は、
まだ皮目が柔らかく、
去り行く夏を偲ばせる
淡く儚い味だった。
平目は
身側と縁側を頂いた。
秋風のように爽やかで
モッチリした白身と、
やや脂がのりコリリとした
歯ごたえのある縁側と、
旨味とテクスチュアのちがいを
味わえた。
煮物は
穴子の炙りを
まず頂いた。
柔らかに煮上げたものを
いちど炙ることによって、
焼き魚の香りがたち、
焦げの仄かな苦みが加わって
その重層的な味のハーモニーは、
さながら秀逸な弦楽アンサンブルを
聴くが如しである。

つづけて、
蝦蛄をツメで。
同じ煮物でも、
こちらはホクホクとした食感で、
甲殻類の香りが鼻腔をぬける。
若旦那から
走りの秋刀魚をすすめられ、
茗荷をのせて頂いた。
まだ脂は十分ではなかったが、
その乗りかけ・・・
といった頃加減であった。
巻かれた海苔の風味と
茗荷、酢飯と相まって
『初秋の握り』にふさわしい
逸品だった。
連獅子に置かれた海苔巻きには
山葵を噛ましてもらい
甘辛い取り合わせを楽しんだ。
仕舞いは
ギョク(玉子焼き)。

親方が、
口直しに、何処やら産という
(失念した・・・)
路地物トマトを供して下すった。
これまた、
さっぱりして
口中に清涼感が拡がった。
女将さんとも
しばらくぶりで談笑して、
カウンセラーにとっての
美味しい"こころの癒し"の
ひと時であった。