
旧知の親しい教育長から
乞われて、昨日から
新しい学校に赴任した。
「捨てる神あれば、拾う神あり」
というのを散々体験してきた自由業なので、
お声を掛けて頂けるのは
「天の声」とありがたく受けて、
家から90kmもある遠方だが
ガンバッテ行くことにした。
!(*・∀・)!ムン
学校は最近、リニューアルしたらしく
想像以上に内外ともに綺麗で、
カウンセリング室は
冷暖房完備だった。
中学校勤務は
15年ぶりである。
まだ小さな新1年生が
校内をうろちょろしてるのが
可愛らしく、3年生はすでに
高校生のような風格がある。

着任日は、
教育長にご挨拶に伺ったり、
校長と談話したり、
先生方や生徒たちに挨拶したりと
けっこう慌しい。
初日なので、
生徒が一人だけ相談に来たが、
空いた時間はいつものごとく
カウンセリング室造りに精を出した。
数えてみたら、
これで19箇所目なので
手馴れたものである。
そこにある設備で
最大限の治療空間を創り上げるのだが、
ある意味、得意な料理やギター演奏と同じく、
素材をどう生かしきるか、
という楽しい作業でもある。

今回も技術家庭や保健室の
半物置き部屋状態になっていたので、
それらの物を一切片付けてもらい、
純然たるセラピールームに仕立てた。
理想は、小児科の待合室みたいな
退行を誘う部屋である。
それでいて、
知的で芸術的雰囲気も
醸しだしたい。
だから、心理テスト、書籍、絵画、
ヌイグルミ、ギター、パソコン、置物、
…などが、重要な舞台装置になる。
それと、住宅展示場の
モデルルームみたいな簡素な
こざっぱり感もいる。
それには、
張り紙やカレンダー類を
いっさい壁に貼らないことである。

ここも後工事の
耐震用筋交いの施工が
なされているが、
感心したのは、
剥き出しの鉄骨ではなく、
きちんと化粧板でカバーされ、
なにやらデザイン的でさえあった。
それで、
どこぞのショールームのように
小物類で飾ってみた。

とりあえず、3点だけ
自筆の絵画類を掛けてみたが、
もう一面の壁が丸々空いているので、
今度のゴールデンウィーク中に
描きかけの油絵2枚を完成させて
その他の絵と一緒に全部埋めて
ギャラリー風にしようと思っている。
左端の油絵は
キャンバスの裏側を見たら、
1975年とあり、高校3年の時に
描いたものであった。
モネの『アルジャントゥーユの橋』の
模写である。
真ん中のは、アキと共同制作した
葡萄絵の水彩画である。
とにかく、校内で
どこよりもいちばん異空間的で
ソフィスティケートされた
部屋にするのがコンセプトである。