
昨晩、訃報が知らされ、
大阪時代の恩人でもあるT先生が
ご帰幽になられたというので
ショックを受けた。
先月、来半の折、
寄らせていただいたが、
残念ながら伏せっておられて
甥子さんが
「今は、誰ともお会いできない」
とのことで再会を果たすことが出来ぬまま
逝かれてしまわれた。
思えば、25歳で初めて
採用試験に赴いたときから
お世話を頂いて、爾来、
在阪中の11年間はいろいろと
お気遣いを頂いていた。
そして、退職のご挨拶に参ったときには、
わざわざ芦屋まで運転されて
ギターの弟子のガッちゃんと
フレンチ・レストランに
連れていって頂いた。
福島にも一度、
ご公用で来られたことがあり、
その折は、お帰りの際に
車で駅までお送りし
道々懐かしく歓談をさせて頂いた。
何年か前に、岡山での講演の帰りに
難波に寄らせていただき、
久方ぶりにお会いできたときは
とても喜んで頂いて、帰りに
高島屋のネクタイを手土産に下さった。
それは未開封のまま
クロークに大切にとってあったので、
昨晩、お元気な頃、先生が書かれた
「葡萄紋唐草(白中金)」
という字をしげしげと眺めながら、
在りし日の先生のお姿を偲び、
そのご恩に感謝し、
御霊様のたちゆきを
ご祈念させて頂いた。