一昨年あたりから
一切径の活動が活発になり
晴れた日には毎日
一筋の噴煙が青空にクッキリ
立ち昇るのが見える。

火山のおかげで温泉も多くあり
その恩恵にもあずかっているのだが
やはり余震が続く毎日に
噴煙を眺めるのは
あまり気持ちのよいものでもない。

「吾妻山よ、お前もか!」
にならないことを
願うばかりである。

ガソリンもようやく
通常に給油できるようになったので
気慰みに山にフキノトウでも
取りに行こうかと思っている。

***

昨日、県内の小中学校が入学式で
カミさんの学校にも避難生徒が
多く来ていて、制服がバラバラの
入学式なんて始めてだ、
と洩らしていた。

テレビでは大学の同級生が
小学校長として、子どもたちに
元気に頑張っていきましょう、と
笑顔で式辞を述べていた。

みんな校長になっているのに
自分は教員の道から外れてしまい、
しかも非常勤で仕事も不安定、
収入も彼らの1/3しかないので、
なんだか、これでよかったのか…
と落胆もし、努力してこなかった
自分を責める気持ちが起きて
いささか哀しくなった。

でも、校長になった
ギター部の仲間たちからは
それは、お前の天職だろう、
大切な仕事をしている、
子どもたちがお世話になっている、
と言われもし、やはり
これで、よかったのだろうか…と、
しっかりしないこと
甚だ情けない。

これも震災で気弱になっているせいだろうか。



   しつかりせよそれでいいのか
    と弱きわがいまのこころを
     われとはげます


      わが怠惰
       見ぬふりをしてゐるにあらず
        怠惰改むる気力を思ふ

                 碧水歌














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