私が転職したあとも彼女との交流はあります。

 

昼間でも、仕事の面でわからないことがあるとよく電話がかかって来ます。

 

 

そして、そのあとに

 

「今日、どうですか」

 

いいわよ

 

 

ということで

 

 

 

待ち合わせ場所は最寄りの駅ビルの中のスタバ。

彼女の会社の近くなので彼女がいつも先に来ています。

 

 

お待たせ!

 

 

 

 

この日はスタバを出たあとすぐ近くの公園を散歩することになりました。

 

夕暮れが迫る公園はもう日も落ちてきて涼しい風が吹いて気持ちがいい。

 

 

公園の前の通りは足早に帰宅を急ぐ人たちの群れ。

 

公園の奥のほうは家族連れやこれからお楽しみのカップルたちがゆっくりくつろいでいる。

 

 

 

 

そんな中を歩いていると、とつぜん私の左腕に彼女の腕が差し込まれてきた。

 

 

どきっ

とした。

 

ビックリして転びそうになった

 

 

 

突然、何者かが私の未知の領域に侵入してきた感じ

 

 

「先輩、(実際には名前で呼んでいる)

手つないでいいですか」

 

いいわよ

手冷たいけどいい?

 

 

 

手をつないで歩く。

なんて新鮮なんでしょう

 

 

誰かと腕を組んだり、手を繋いだりという感触は物心ついてからはほぼほぼ記憶にない。

 

 

 

彼女の手の

 

温かさと

 

柔らかさと

 

小ささに

 

 

感激。

 

 

 

今どき同性カップルなんて珍しくもなんともない

 

もっと堂々としていよう。