QEMUを利用して、OSイメージを作ってみよう。


VMware Player は既存のイメージを利用してLinuxを立ち上げることはできますが、新たにOSのイメージを作成する機能はありません。したがって、通常VMware Playerを利用するには、雑誌に付属しているDVD(CD)に載っているイメージを利用したり、Virtual Appliances からOSイメージをダウンロードして使うことになるでしょう。

でも、それでは自分の好きなLinuxディストリビューションで勉強することができません。


そこで、QEMUというソフトを使ってOSのイメージを作っちゃいましょうo(^・x・^)o

OSはcentOS 4.2をインストールする予定です。


(1) QEMU on windows のサイトから、qemu-0.8.2-windows.zip (5,883,639byte) をダウンロードします。


図 zip圧縮形式になっています。ダブルクリックして展開しましょう。

QEMU 1


(2) 展開してできたフォルダをコマンドプロンプトで扱いやすい適当な場所に移動させます。

ここでは、c:\ に移動させました。


(3) 展開したフォルダ内にカレントディレクトリを移動させます。

「スタート」→「ファイル名を指定して実行」から「cmd」と入力してEnterを押します。

コマンドプロンプトが立ち上がりますので、「cd c:\」 と入力し、Enterを押すことで、c:\にカレントディレクトリを移動させます。

他の場所に移動した方は、適宜そのディレクトリに移動してください。


図 カレントディレクトリの移動(クリックで拡大)

QEMU コマンドプロンプト


「cd qemu」と入力したらTabをクリックし、「\」を入力したら、もう一度Tabをクリックします。補完機能が働いて、下図のように目的のディレクトリが自動的に表示されます。表示されたらEnterを押して、カレントディレクトリを移動させましょう。


図 目的の実行ファイルがある場所まで移動(クリックで拡大)
QEMU コマンドプロンプト2



(4) qemu-imagを使って、ディスクイメージを作成します。


C:\qemu-0.8.2-windows\qemu-0.8.2-windows>qemu-img create -f vmdk L:\vmware\centOS.vmdk 8G
Formating 'L:\vmware\centOS.vmdk', fmt=vmdk, size=8388608 kB


解説)

qemu-img ディスクイメージの作成・変更に関するコマンドです。

create ディスクイメージを作成します。

-f vmdk vmware用にフォーマットします。

L:\vmware\centOS.vmdk イメージの作成先とファイル名を指定します。この場合は、LドライブにあるvmwareフォルダにcentOS.vmdkというファイル名で保存しています。

ビックリマーク vmwareフォルダは、このコマンドを打つ前に作成しておく必要があります。作成をしていないと、次のようなエラーメッセージが表示されます。

C:\qemu-0.8.2-windows\qemu-0.8.2-windows>qemu-img create -f vmdk L:\vmware\centOS.vmdk 8G
Formating 'L:\vmware\centOS.vmdk', fmt=vmdk, size=8388608 kB
qemu-img: Error while formatting


8G イメージのサイズを設定します。8Gと設定しても、実際に8Gの領域を確保するわけではないので、多めに設定しておくのが無難です。8GはVMware Serverでイメージを作成する際の既定の容量なので、それに合わせました。


図 コマンドが成功すると、指定したフォルダにvmdkファイルが作成されます。
VMware設定ファイルアイコン


(6) ディスクイメージが作成できたら、次はVMware設定ファイルを作成します。


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config.version = "8"
virtualHW.version = "3"
memsize = "256"
MemAllowAutoScaleDown = "FALSE"
ide0:0.present = "TRUE"
ide0:0.fileName = "centOS.vmdk"
ide1:0.present = "TRUE"
ide1:0.fileName = "P:"
ide1:0.deviceType = "cdrom-raw"
floppy0.fileName = "A:"
ethernet0.present = "TRUE"
ethernet0.connectionType = "nat"
usb.present = "TRUE"
sound.present = "TRUE"
sound.virtualDev = "es1371"
displayName = "CentOS 4.3"
guestOS = "rhel4"
nvram = "CentOS.nvram"


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(説明)

memsize = "256" 物理メモリに余裕があれば、大きめにとりましょう。

ide0:0.fileName = "centOS.vmdk" 前回作成したディスクイメージのファイル名を指定します。

ide1:0.fileName = "P:" CD-ROMドライブ文字を指定します。

floppy0.fileName = "A:" フロッピーディスクのドライブ文字を指定します。

displayName = "CentOS 4.2" VMware Playerのタイトルバーに表示されます。

guestOS = "rhel4" OSの種類を設定します。CentOS4.3はRedHat Enterprise 4に非常に近いのでrhel4に設定しています。わからない場合は、guestOS = "other26xlinux"にしておけば問題ありません。other26xlinuxの意味は「他のカーネル2.6系Linuxディストリビューション」です。

nvram = "CentOS.nvram" nvramファイル名を指定します。


上記をメモ帳などに貼り付けてください。赤い字は適宜変更してください。

作成したらディスクイメージと同じフォルダに「centOS.vmx」という名で保存します。ここでは、L:\vmware\に保存します。


次回は、centOSをインストールしていきます。

ヾ(*'-'*)マタネー♪


VMware Player のインストール

それでは、Linuxの勉強をはじめていきましょう! グー


しっかりとLinuxの操作を身につけるには、まずLinuxの環境が必要ですよね。

でも、今あるWindows パソコン をLinux パソコン にするのは無理だし、新しくHDを買ったり、既存のHDにLinux用のパーティションを作ったりするのも気が引けます(〒_〒)

そこで、VMware Player というソフトを使って、Windows上でLinuxを動かしてしまいましょう♪ これなら、変に設定してしまってLinux OSが壊れてしまっても、すぐに元の状態に戻せますので勉強にはもってこいなんですヾ(@⌒▽⌒@)ノ

ほんとうは、VMware Serverの方をご紹介したかったのですが、VMware Serverを使うにはIIS(Internet Information Service)がインストールされているWIndows Serverが必要になってきます。おそらくWindows2000やXPを動かしている方がほとんどだと思いますので、VMware Playerの方で自分の気に入ったLinux ディストリビューションを扱う方法を紹介していきたいと思いますo(^・x・^)o


(1) まずは、VMware Downloadサイト からVMware Playerをダウンロードします。


図 1 FREE Virtualization Products の VMware Player 1.0.2 を選択します。


VMware インストール 1


図 2 Windows 版の DOWNLOAD NOW を押して、ダウンロードを開始します。


VMware インストール 2



(2) ダウンロードした実行ファイルをダブルクリックし、VMware Player をインストールします。インストールには、しばらく時間がかかります。


図 3 ダブルクリックします。セキュリティ警告が出てきますが、あやしいプログラムではありませんので先に進めていってください。
VMware インストール 3

図4 途中、CD(DVD)ドライブのオートラン機能をオフにするかどうかを聞いてきます。オフにするとCDの自動再生などが行われなくなりますが、VMware Playerを安定した状態で使いたい場合には、チェックを入れてオートラン機能をオフにしましょう。


Your machine currently has CD-ROM autorun enabled.

Autorun can have unexpected interactions with virtual machines.

(あなたのマシンは現在、CD-ROMのオートラン機能が有効になっています。

オートランは、仮想化マシンに予期しない影響を与えるおそれがあります。)


VMware インストール 4


下にある、Enable the Google serchbar は、おまけなのでチェックを入れても入れなくても構いません。



(3) それでは、VMware Playerを立ち上げてみましょう。初回起動時には、ライセンスに同意するかどうかの画面が出てきますので、よく読んで汗から、Yes, I accept ... にチェックを入れてOKボタンを押してください。

すると、VMware Player が起動して、VMware設定ファイルを開くダイアログボックスが表示されます。しかし、今は設定ファイルを準備していませんので、「キャンセル」を押してVMware Playerを終了しておいてください。



次回は、Linxu OSのイメージを作成していきましょう。

ヾ(*'-'*)マタネー♪

OSのインストール


OSはSL-C860用にカスタマイズされているpdaXrom を使います。


(1) pdaXromのダウンロードサイト から、kathrin1.1.0beta1-corgi.zipファイルをダウンロードします。

(2) ダウンロードしたzipファイルを解凍します。3つのファイル(initrd.bin、tools.tar、updater.sh)ができますので、それをSD(またはCFカード)に入れておきます。

(3) SDカードをSL-C860に挿し込みます。

(4) 電源プラグを抜いて電源が切れた状態から、リチウムイオン電池をはめ込み、電源プラグを挿します。

 ビックリマーク電池ぶたのロックは「解除」のままにしておきます。

(5) 「Fn」と「Home」を押しながら電池ぶたを「ロック(使用時)」側に切り換えます。

 ビックリマークこのときはまだ、電源がOffの状態です。

(5) キーボードまたは背面の「OK」ボタンを押しながら、電源ボタンを押します。

(6) メンテナンスメニューが表示されますので、「4.アップデート」を選択してください。

SL-C860 メンテナンスメニュー


(7) アップデート経路は「SD」を選択します。

SL-C860 アップデート経路


(8) アップデートの警告画面が出てきますので、「はい(Y)」を押します。

SL-C860 アップデート警告


(9) 新規にインストールをしますので、「1. Install new ROM」を選択します。

SL-C860 pdaXromインストーラー


(10) インストールの成功を知らせる画面が出ます。「Yes」を押して次に進みましょう。

SL-C860 インストール成功画面


(11) インストールが終了したら、再起動をしてみましょう。

SL-C860 pdaXrom起動画面


(12) 「zaurus login:」と表示されたら、「root」 と打ってEnterキーを押してください。初期状態ではパスワードは設定されていません。続いて、「startx」と入力してXを起動させましょう。


(13) 初めて起動する際は、タッチパネルの調整を行う画面が出てきます。画面に表示される十字マークをスタイラスで押してください。全部で5回クリックします。

Pelase calibrate screen/stylus.

Press each of the crosshairs

as accurately as possible to

calibrate the screen.

(スクリーン/スタイラスの設定をしてください。画面の設定を行いますので、それぞれの十字線をできる限り正確に押してください。)


(14) Xが起動しました。これで、Linuxの勉強がどこでもできますね音譜


SL-C860 X画面


(15) 次回は、ネットに繋げたりして遊んでみたいと思いますヾ(●⌒∇⌒●)ノ

Linuxの勉強にLinuxザウルスが使えれば、本当に便利ですよね♪

軽いし小さいから、いつでもどこでも勉強することができますo(^-^)o


ただ、PDA用にカスタマイズされているため、通常のLinuxOSとはディレクトリ構造が違っていたりと、Linuxを勉強するには少々物足りない環境です。

そこで、Linuxザウルスに標準OSを入れて、がっつり勉強していきましょうという企画ですo(^・x・^)o


使用する機種:SL-C860


基本仕様

[CPU] Intel XScale (PXA255 400MHz)

[表示] 640*480

[メモリ] Flash 128MB/SDRAM 64MB

[カードスロット] SD*1 CF*1


事前準備

やっぱり元に戻したい~! と思ったときのために、完全バックアップをしておきます。

バックアップしておかないと、買ったときの状態にも戻せなくなるそうですあせる


バックアップのやり方

(1) 空のSDカードを準備し(256M以上のもの)、スロットに挿し込んでおきます。

  ビックリマークFAT32でフォーマットすると認識してくれないので、FAT(FAT16)でフォーマットしておきましょう。

  ビックリマークCFカードでもバックアップできます。

(2) リチウムイオン電池とAC電源をはずします。このとき、電源ぶたのロックは「解除」のままで大丈夫です。

(3) キーボードの「D」と「M」を同時に押しながら、AC電源を接続します。

(4) 方向キーを利用してSERVICE(3/3)に移動し、「1. NAND Flash Back UP」を選択しOKボタンを押します(NAND FlashはNAND型フラッシュメモリのこと。SDやUSBメモリなどに使われている)。

  ビックリマークボタンを押す前に、CFスロットに何も入っていないことを確認してください。無線LANカードなどが入っているとエラーになります。


図 SL-C860 サービス画面

SL-C860 Service画面


図 SDをFAT32でフォーマットしたときのエラー表示

SL-C860 SD容量エラー画面


図 CFスロットに無線LANカードが入っているときのエラー表示

SL-C860 CFエラー画面


(5)  バックアップ終了まで、30分近くかかります。違うことをやってましょう♪

  画面下の緑色のバーで、進行状況がわかります。


図 バックアップ進行状態

SL-C860 バックアップ進行状態



図 バックアップ終了(Bacup...の後にOKと表示される)

SL-C860 バックアップ終了画面