これまで実学道、このブログ、ロンドンフリークの三つのブログにおいて布置に関する議論をコンプレックスとともに解説してきました。それを時にはプロファイリングと呼んでみたり、できるだけ読者の皆様方に間違いのないように書いてきたつもりです。その結果がどうなっているかについて私には不明な部分が多いのですが、これ以上に説明を行ったとしても意味はないと思われますので、とりわけ、現役の芸能人の皆様方は実践をしていただきますよう、お願いします。そこで今回は布置における地方創生論の応用編を行ってみたいと思います。それは、LinQを北海道で売っていくにはどうすればよいかというものです。
これまでも何度もいっておりますように、布置から出てくる地方の特性はマーケティングに直結します。ですから、戦略論というよりも、むしろマーケティング論と考えたほうがよいでしょう。しかしながら、布置は長い歴史から出てくる地域の特徴であるということを考えると、同時に戦略、それも差別化戦略の議論みなすことも可能であります。布置を使用してでてきた答えは、実はこれら二つのことを同時に含んでおります。マーケティングと戦略は対立するようで対立しないことを表します。これはバリューチェーンという考え方からしても正しいかと思われます。バリューチェーンというのは言い換えれば「布置」のことでありまして、どの業種に対して、各種業者がどのように「配置」されているのかを知るためにバリューチェーンという考え方があるわけですが、これは要するに布置のことでありまして、ゆえに、布置の技術を使うとより詳細な「バリューチェーン」を見出すことができ、問題点をあぶりだすことが可能となると考えております。事実、ロンドンフリークにおいてロンドンのパブの事例研究を行った際に明らかとなりましたが、あるつながりの中でパブは成り立っております。バリューチェーンの場合は横一列の配置しかはっきりしませんが、布置を使うとY軸、ようするに、空間軸までも明らかとなります。ゆえに、円の考え方と同じように、すべてを総合してものを見ることができ、ここに布置によるマーケティングの意味が出てくるわけです。しかし、このバリューチェーンが問題となり、経営の状況を悪くする例もあるというご意見もあるかと思います。近年ではこのバリューチェーンの負の部分も学会にて議論されるようになってきておりますが、深層心理学的にはそれは当たり前のことでありまして、むしろチャンスであるとみなします。例えば、バリューチェーン、地域においては歴史にとらわれ、一方通行になってしまい、身動きが取れなくなり、企業や地方が崩壊するという事例があります。崩壊とまでいかなくとも、例えば関西のある地域などはまさにこの状況により窮地に追い込まれておりましたが、ここに無意識の作用が働き(英雄元型とでもいいましょうか・・・)、超越機能が発動される瞬間にまでいったという例があります。いずれにせよ、歴史などからくる強いしがらみが一方的に悪いわけではなく、起爆剤はむしろその「しがらみ」なわけですから、そのしがらみを有効に使うことに「布置」の有効性があるわけです。
ここで話をLinQに戻しまして、例えば、北海道という100年の歴史がある地域において、それよりもずっと若いLinQがよそ者として100年の歴史の一部分に加わる、言い換えれば100年の歴史の中に布置されるにはどうすればいいのかを考えてみると、いろいろと見えてくるものがあるかと思います。北海道は「メタル」という個性化された都道府県の一つであります。そのメタルに至るプロセスは残念ながらお伝えできませんが、結論だけをいいますと、とにかく「メタル」です。このメタルは金属という意味ではなく音楽の「メタル」を意味します。メタルはかなり激しい音楽でありまして、北海道のイメージにそぐわないかもしれませんが、それは外的なものの見方ではそうかもしれませんが、内的な部分も吟味しますとそのように評価せざるをえないのです。ですから、北海道の人々は実はものすごく「激しい」感情を持ち合わせているといえます。しかし、注意しないといけないのは、「情熱的」という「激しい」とよく似た表現と混同されそうなのですが、私は「激しい」と「情熱的」とは区分しておりまして、ユングによる意識の類型から解説いたしますと、激しいは「思考型」、情熱的は「感情型」と区分しておりまして、激しいと感情的は対極をなし、さらに対立概念であるとしております。少しだけ話を脱線させますが、では、感情的な地域とはどこかというと九州であります。その中でも「福岡県」は感情型の典型例として私が定義する地域でありまして、よって、北海道でLinQが売れるのか?という疑問も同時につながるのですが、確かに表面的には相性は非常に悪いです。しかしながら、タイプ論では「補償作用」ということが盛んに議論されておりまして、対極にあるものは補償されうるものであるという定義があります。ですから、北海道の人は激しさの中に感情を欲しいと感じており、九州の人とは実は非常に相性が良いと仮定することが可能です。
ここからは非常に難しくなりますので、さらに事例をだして解説しようと思います。私は地域性を音楽のジャンルで表そうとしておりますので、メタル→激しいという「激しい」が表に出ておりまして、これが一見すると思考型とどのように結びつくのかとなるかもしれませんが、北海道民は表面的にはものすごく大人しいですが、その大人しさは抑圧からくるものであるとみられ、かなり意識的であります。その意識そのものは相当な激しさを持たずして抑圧できるものではないと私は診断しておりますので、メタル(激しさ)→思考型と北海道においては定義しております。ここで実際例を見てみましょう。例えば、私たち夫婦を見てもらえばよくわかるかと思います。私は思考型で妻は感情型です。この二つが一つとなってステージに立つと、不思議と皆が喜んでくれます。それは一つにシナジーを生み出しているからだということができるかもしれませんが、もう一つの理由として、妻の宗子が感情型であるがゆえに北海道でのウケが良くなっていると考えられます。宗子はその感情面を表に出すことが得意ですから、北海道でウケるのはむしろ当然ともいえるであろうと考えております。ちなみに私たちは生まれも育ちも関西ですから九州の人とは比較になりませんが、九州の人はもっと感情面が出やすいので、北海道との相性は非常によくなるものと思っております。
次回は具体的な戦術に関して考えてみようと思います。ご高覧、ありがとうございまし