はい、「読んだシリーズ」2回目です。
今日ご紹介するのは2024年第22回「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞作、
『ファラオの密室』です。
私はミステリーが好きでいろいろと読むのですが、
なぜ自分がミステリーが好きなんだろうと考えてみたところ、
謎という霧が晴れた時、度肝を抜かれたいという気持ちが強いことに気づきました。
つまり、物語の最後に種明かしがされた時、想像していた以上の真実に出会いたい。
私にとっては、びっくり度が高ければ高いほど面白い作品、ということになります。
それで今回ご紹介する『ファラオの密室』。
驚きました。
なんなら読む前から驚いていました。
舞台は古代エジプト。主人公はミイラ。
ミイラなのですでに死んでいる。
そして死んだミイラが、自分が死んだ理由を探しに現世に戻る。
こんなにファンタジーな世界で果たしてミステリーが成立するのか。
全能の神でも出てこようものなら謎解きなど無意味ではないか。
という大いなる疑問を抱いてページをめくっていったわけですが、
そこに綴られていたのは哀しくも美しい愛と友情の物語でした。
死者が蘇る世界という突拍子もない設定でも、そこに描かれている感情がリアルなら、読者はその世界に気分よく浸ることができるのだと感じました。
素敵な時間旅行ができました。
