16日の米国株式市場では、NYダウ小幅反落。前日比2.42ドル安の11866.39ドル、一方、ナスダック総合指数は続伸、同14.32ポイント高の2555.33ポイントで取引を終えた。恐怖指数(VIX指数)は同0.82(3.27%)安の24.29だった。フィッチが、スペインやイタリアなどユーロ圏6カ国の長期債務格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことが嫌気された。シカゴ日経平均先物(円建て)は8355円大証清算値45円安だった。
来週の日経平均は調整色の強い、閑散相場をイメージしている。日経平均の想定レンジは8100円~8600円程度。12月のSQ値8478.46円を下回っている限り、調整相場が継続すると考える。仮に、これを上回った場合の上値メドは13週移動平均線(16日現在、8598.17円)や、週足ベースの一目均衡表の転換線(同、8644.09円)など。一方、SQ値を下回っている限り、需給は悪いため、下値を模索する見通し。外部環境次第では、11月25日の8135.79円を目指すことになりそうだ。
来週は、欧米の投資家を中心に本格的にクリスマス休暇に入る。一方、国内機関投資家は年末モードだ。このため、市場参加者が激減し、閑散相場は継続する公算が大きい。
ところで、フィッチは、スペインなどユーロ圏6カ国を格下げ方向で見直し発表した16日の前日の15日には、バンカメ、バークレイズ、BNPパリバ、クレディ・スイス、ドイツ銀行、ゴールドマン・サックス、シティグループの欧米の金融大手7社の長期信用格付けを引き下げた。また、ムーディーズは12日の週報で、8-9日のEU首脳会議について「目新しい決定はほとんどない」と評価し、来年1-3月にEU諸国の国債格付けを再評価するとしている。そして、S&Pもユーロ圏諸国の格付け引き下げを検討中で、近く結果を発表する見通しだ。
このように格付け会社による、ユーロ圏諸国や、欧米金融機関の格下げラッシュが予想されるため、世界の投資家がリスクオフのスタンスを崩すことはないだろう。少なくとも、ECBによる国債購入拡大やユーロ共同債の導入といった追加策が実現するとの期待が盛り上がらない限り、リスクオンには転換しないとみている。また、EU政策当局はユーロ安、欧州の重債務国の国債価格急落、欧州発の世界的な株価急落など、市場に催促され、追い込まれるまで、追加策に踏み切れないとみている。
投資主体では、内外の機関投資家が不在の中、日銭を稼がなくてはならない、証券自己や、デイトレーダーの存在感が増す見通しだ。彼らが好む、株価が低位で、信用取り組み妙味があり、ここ最近の値動きが激しい(ボラが高い)などの条件を満たす銘柄群が特段材料がない中、日替わりで物色される傾向も継続する公算が大きいとみている。
とりわけ注目は、仕手系材料株のリーディング・ストックの新日本理化 <4406> の動向だ。同社株は12月12日に930円の高値を付けた後、調整中。14日に710円、16日713円まで売り込まれる場面があった。16日終値は732円で、25日移動平均線(16日現在、730円)の攻防となっている。25日移動平均線を割れた場合の下値メドは日足ベースの一目均衡表の基準線(同、673円)が意識される。一方、上値は同転換線(同、820円)や5日移動平均線(同、806円)など。同社株が反発し、上値を追うようなら、他の材料株に好影響を与える見通し。逆に、調整を継続するようなら、材料株物色は戦線縮小・局地戦となり、多くの材料株は手仕舞い売りに押され、年内の材料株相場は終了に向かう公算が大きい。
なお、同社株の動向は信用需給や逆日歩発生の有無次第だろう。同社の発行済株式総数は3800.8万株。浮動株比率を7.3%とすると、浮動株数は約277万株に過ぎないことが影響している。実際、12月14日、逆日歩が4円/1日、発生した。これを受け、翌15日の株価は急騰。当日749円まで下落した株価は一時894円まで反発した。ちなみに、12月15日申込現在の信用売り残は462.53万株(前日比36.49万株減、対上場株数比率12.2%)、買い残は525.66万株(同79.33万株増、同13.8%)。信用取り組みは売り買い共に厚く、拮抗している。
また、12月14日時点の大証金の残高は、貸株残166.43万株、融資残は100.58万株、貸借倍率は0.60倍。この状態で逆日歩4円が付いた。そして、16日速報では、貸株残122.38万株(前日比3.38万株減)、融資残は73.54万株(同、103.19万株減)、貸借倍率は0.60倍。今後、(1)信用買いが利食い・損切りで減少する、または、(2)現物買いが入ってくるようだと、株不足は慢性化する見通しだ。なお、同社株は11年12月12日以降、新規の空売りと、現引きが停止されている。(編集担当:佐藤弘)
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