ノマドワーキングのさらに先へ――新生ビットバレー流は“Coworking” | 独立起業の勧め・・・先ずは二つ目の収入作りから。サラリーマン、主婦でも副収入・お小遣いは作っておきましょう!。

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ノマドワーキングのさらに先へ——新生ビットバレー流は“Coworking”
JELLY JELLY CAFEオーナーの白坂氏。防衛大学校では情報工学を学びWebやそれをベースにした働き方に関心を持っていた
 IT系のニュースに親しんだ読者であれば「ノマドワーキング」は、もうすっかり耳に馴染んだ言葉だろう。物理的に固定したオフィスに縛られず、ノートPCや高速無線通信を活用し、自宅や移動しながら仕事をこなすこのスタイルは、フリーランスや営業職などの間ですっかり当たり前のものになったといえる。

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 しかし「ノマド=遊牧民」という言葉にはよく言えば「孤高」悪くいえば「孤独」というイメージもつきまとう。そもそも限られた牧草地を皆でうまく共有するために、それぞれのノマドはある程度の距離を保って、移動し放牧を行うものだ。筆者のように執筆の仕事であればそれでもよいかもしれないが、Webサービスをチームで作り上げる場合など、ノマドではうまくいかない例もあるだろう。

 スターバックスのような喫茶店を自宅と職場の中間に位置するサードプレイスと呼んだりもするが、電源があり、飲食ができて、周囲を気にすることなく打ち合わせも行える、共同作業に適したスペースはなかなか存在しなかったのではないだろうか?

 そんな要請に応える場所がいま各地に生まれつつある。その1つ、渋谷のJELLY JELLY CAFEを紹介しよう。

●オフィスを引き払ってCoworkingスペースに一本化

 4年前にWeb制作会社のピチカートデザインを立ち上げ、今回渋谷東急ハンズ近くにCoworkingスペース「JELLY JELLY CAFE」を出店した白坂翔(しらさか しょう)氏。起業する前は、防衛大学校に通い、退学後数年間はホストクラブでアルバイトをして資金を作ったという異色の経歴の持ち主だ。

 もともとは、一般的な小規模の会社同様、白坂氏含め3人のスタッフがマンションの一室で仕事を行っていたが、あるとき下北沢の「オープンソースCafe」を訪れたことが刺激となり、元のオフィスを引き払って、カフェ兼オフィスのJELLY JELLY CAFEをオープンしたという。つまり、社員やスタッフのためのスペースと、カフェ店舗を1カ所にしたというわけだ。

 「オープンソースCafeなどが目指しているのは、それぞれに仕事を持つ人たちが1カ所に集まり、お互いにコミュニケーションをし、刺激を受けながら働くこと。このコンセプトが本当に魅力的でした」と白坂氏。手狭になってきたオフィスの移転を考えている際、Coworkingという考えに感化され、物件探しの方針を180度転換した。

 当然「オフィススペースに外部のお客さんが入ってくると、作業の効率が落ちてしまうのではないか?」という疑問は出てくるだろう。だが、白坂氏はじめピチカートデザインのスタッフは、接客などの作業が生じてしまうことは認めつつも、それよりもCoworkingによって得られるメリットを強調する。

 「外注を使わずに、3人で無理のない範囲で仕事を完結しているということもありますが、あまりそこには心配はありません。今年5月ごろから六本木の知り合いのバーを週1回借りて、このスタイルでうまく行くかを試すことができた、というのも大きかったですね」と白坂氏。カフェとしての売り上げにもさほど拘らず、Coworkingで進めるWeb制作事業との両輪で運営できれば構わないという。今後はこのスペースを利用してのさまざまなイベントも企画しているそうだ。

 写真キャプションで紹介しているように、無線LAN、電源使い放題、フード持ち込み自由、時間内は出入り自由、その間、荷物も預かってくれる(ただし貴重品は除く)など、ノマドワーカーにとってもかなり魅力的な空間だ。

 「日中、街中の喫茶店で仕事をしている人たちも、実はかなり近い仕事をしていたりします。隣の席に座る人が抱える課題を自分が解決できる、と分かっていても、そもそも声を掛けるのがはばかられる、それってすごくもったいないと思いませんか?」と白坂氏。

 そこに集う人々からコラボレーションが生まれれば、巡り巡って空間を提供する側のビジネスにも結局プラスになるというのが、白坂氏の考えるCoworkingの面白さと言えるだろう。

●「こんにちは」ではじまり「おじゃましました」で終わる空間

 JELLY JELLY CAFEで時間を過ごしていて、気がついたことがある。来店するお客は「こんにちは」と自然とあいさつをしながらやってきて、帰るときは「おじゃましました」と言いながら退店する人が多いのだ。白坂氏は「コミュニケーションがなければCoworkingじゃない」と強調したが、ここが単なるカフェではないことがこういうところにもよく現れていると感じた。

 筆者も取材後足を運んで、この記事の仕掛かり作業を行ったりしているが、会社とはもちろん違うし、図書館や通常のカフェとも異なる独特の空気感が心地よい。正直この記事で来客が増えてしまうことを心配しているくらいだ。震災後働き方が変化していることを他の記事でも取り上げているが、こういったスペースの需要はますます増えていくだろう。フリーランサーの1人としてもCoworkingの動きが拡がっていくことに期待したい。

【まつもとあつし,Business Media 誠】



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