海面の水位(潮位)は、約半日の周期で上下にゆっくりと変化しています。この現象を「潮汐(ちょうせき)」といいます。
潮汐が起こる主な原因は、月が地球に及ぼす引力と、地球が月と地球の共通の重力の周りを回転することで生じる遠心力を合わせた「潮汐力」です。

月が地球が同じ周期で自転していることで、いつも同じ面が地球から見られるのという話しは、ここでは置いときます。

潮汐力は月の引力と地球の遠心力でその方向に引き伸ばすように働きます。
まん丸でなく、月の方向に引っ張られて楕円形になると想像してください。

地球は1日1回転の自転をするので、満潮・干潮は1日に2回起こります。
地球に対して月と太陽が直線上に重なるとき、月と太陽による起潮力の方向が重なるため、1日の満潮と干潮の潮位差が大きくなり、この時期を「大潮」といいます。
月と太陽が互いに直角方向にずれているときは、起潮力の方向も直角にずれて、互いに力を打ち消す形となるため、満干潮の潮位差は最も小さくなり、この時期を「小潮」といいます。

なので、 新月と満月の頃には大潮、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります。

参考:気象庁「潮汐の仕組み」

なぜ?大潮だと釣果に影響するのか…。
大潮は干満の差が大きい(激しい)ため、大漁の海水が移動し、プランクトンの量が増えるので魚の活性が上がり、一般的に「魚が良く釣れる」ということになります。
プランクトン発生→プランクトンを捕食する小魚が集まる→小魚を捕食する大型魚が集まるといった食物連鎖ですね。

大型魚は、小魚を捕食する際に浅い岸際へと追い込む習性があることから、サーフでも大型魚が釣れることが多々あります。

ただし、釣法によっては大潮は向かないことも事実です。
コマセを利用した釣りなどは、塩にコマセが流されてしまったり、干潮時に潮が引いて釣りどころではなくなるような状況など。

遠州灘みたいな遠浅の海岸では、満潮時に比べて驚くほど海へ出ていけることがあります。
ただし、サンドバーなどによって、手前がプール状態になっていてその先のサンドバーの上からキャストしていたりすると、潮が上がってきたことにより、取り残される(岸に変えることができない)状況にもなりかねません。
これは注意が必要です!海上保安庁のお世話にならないようにしましょうね。

初心者の方がこのブログを読んでいるかどうかはわかりませんが、必ずライフジャケットを付けて入砂してくださいね。

大漁の海水が動くということは潮が大きく動く、すなわち流れが強く大きくなることから、離岸流の発生も顕著に見分けることができるようになります。(時間帯にもよりますけどね)
離岸流によって海底が掘られ、その所にフラットフィッシュなどのフィッシュイーターが着く雑誌やネットで知られている方が多いでしょう。
場合によっては、手前のプールに入り込んで小魚を狙う個体もいます。

捕食対象になる小魚(ベイト)の存在も、釣果に大きく影響します。
大潮といってもベイトの気配がないと…。

それに、上げ潮や下げ潮といった満潮・干潮のタイミングも重要ですね。

潮どまりから動き出す…俗にいう「上げ三分」が釣り師には一般的でしょうか?

後は、気象条件が大きなカギを握っています。
ルアーをキャストできないほどの風や、凍り付くような気温(海水温)によっても、ターゲットとなる魚が海岸に近いか遠いかなど。
それに、一説では海水の塩分濃度も影響するといわれています。

ルアーの大きさや色も…ま、これは信じたルアーをキャストする、動かし方を変化させるなど、釣り人の経験値が影響しますよね。

釣行の際には、潮汐、気象、安全が重要です!

さて、今夜も箱根を越えて遠州灘へ向かうとしましょうか。

 

 

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