ルアーをキャスト、イメージしながらリトリーブ…Stop&Go…カーブフォール…。
「ガツン」と当たり、ロッドが弧を描く…慎重かつ大胆にリールのハンドルを巻き上げ寄せる、波打ち際の攻防。
サーフに引き上げ高揚感が高まり、アドレナリンは止まらない。
この瞬間の後、魚を撮影したり、「物持ち」を個人や仲間に撮影してもらうでしょ、サーフに限らず「あるある」ですよね。
SNSを利用している方は、FaceBook・Twitter・Insutaguramなどに記録(自慢)をアップするでしょうね。
問題はこの時、釣り場(ポイント)が分かってしまうようなことはありませんか?
海を背景にしたり、写真を加工したり…色んな方法があると思うのですが…これって必要でしょうか?
何処で釣れたか分かるとよろしくないといって「注意」や「忠告」を受けることがあります。
理由は「釣り場が荒れる」、つまり釣果があった場所に釣人が集まってくる。
当然、狭い範囲に多くの釣人が並んで限られた範囲での釣りになったり、場所によっては駐車場の問題も指摘されます。
そんな理由も分かるのですが、それは一個人の都合ではないでしょうか?
自分で自分のポイントを潰すなんていわれることもありますが、サーフは個人所有(プライベートビーチ)でしょうか?
ほとんどの人が漁業権のいらないサーフで勝手に釣りをしているだけですよね。
このサーフは誰が管理しているのかさえ知らないで…。
日本の海岸に関しては「海岸法」というのが定められています(以下、抜粋)。
第一章 総 則
(目的)
第一条 この法律は、津波、高潮、波浪その他海水又は地盤の変動による被害から海岸を防護するとともに、海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用を図り、もつて国土の保全に資することを目的とする。《改正》平11法054
(定義)
第二条 この法律において「海岸保全施設」とは、第三条の規定により指定される海岸保全区域内にある堤防、突堤、護岸、胸壁、離岸堤、砂浜(海岸管理者が、消波等の海岸を防護する機能を維持するために設けたもので、主務省令で定めるところにより指定したものに限る。)その他海水の侵入又は海水による侵食を防止するための施設(堤防又は胸壁にあつては、津波、高潮等により海水が当該施設を越えて侵入した場合にこれによる被害を軽減するため、当該施設と一体的に設置された根固工又は樹林(樹林にあつては、海岸管理者が設けたもので、主務省令で定めるところにより指定したものに限る。)を含む。)をいう。《改正》平11法054《改正》平26法061
2 この法律において、「公共海岸」とは、国又は地方公共団体が所有する公共の用に供されている海岸の土地(他の法令の規定により施設の管理を行う者がその権原に基づき管理する土地として主務省令で定めるものを除き、地方公共団体が所有する公共の用に供されている海岸の土地にあつては、都道府県知事が主務省令で定めるところにより指定し、公示した土地に限る。)及びこれと一体として管理を行う必要があるものとして都道府県知事が指定し、公示した低潮線までの水面をいい、「一般公共海岸区域」とは、公共海岸の区域のうち第三条の規定により指定される海岸保全区域以外の区域をいう。【則】第一条、 第一条の二《追加》平11法054《改正》平11法087
3 この法律において「海岸管理者」とは、第三条の規定により指定される海岸保全区域及び一般公共海岸区域(以下「海岸保全区域等」という。)について第五条第一項から第四項まで及び第三十七条の二第一項並びに第三十七条の三第一項から第三項までの規定によりその管理を行うべき者をいう。
抜粋で…
第二章 海岸保全区域に関する管理
(管理)
第五条 海岸保全区域の管理は、当該海岸保全区域の存する地域を統括する都道府県知事が行うものとする。《改正》平11法054
2 前項の規定にかかわらす、市町村長が管理することが適当であると認められる海岸保全区域で都道府県知事が指定したものについては、当該海岸保全区域の存する市町村の長がその管理を行うものとする。
漁港が「釣り禁止」になったというのは…
3 前二項の規定にかかわらず、海岸保全区域と港湾区域若しくは港湾隣接地域又は漁港区域とが重複して存するときは、その重複する部分については、当該港湾区域若しくは港湾隣接地域の港湾管理者の長又は当該漁港の漁港管理者である地方公共団体の長がその管理を行うものとする。
4 第一項及び第二項の規定にかかわらず、港湾区域若しくは港湾隣接地域又は漁港区域に接する海岸保全区域のうち、港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長が管理することが適当であると認められ、かつ、都道府県知事と当該港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長とが協議して定める区域については、当該港湾管理者の長又は漁港管理者である地方公共団体の長がその管理を行うものとする。
これに抵触する行為があったりして、つまり漁業関係者や漁師さんに対して迷惑行為(ゴミの放置、不法投棄や係留ロープへのサビキ仕掛けの絡み放置など)によって、漁港管理者に「釣り禁止」「関係者以外立ち入り禁止」ということになるのです。
サーフも管理者は原則、都道府県知事であり、場合により市町村長が管理者となります。
「物持ち」などの写真をアップする際にはポイントが分からないようにするのがマナーだとか、ルールなんていう方がいらっしゃいますが…何か権限をお持ちなんでしょうか?
先にも書いたように、一個人の勝手な都合、いい換えれば「我がまま」ですよね。
ネットでちょっとググれば、直ぐに釣果情報やポイントはいくらでも探せます。
釣り番組や動画でも、プロ達が「今日は○○にやってきました」と場所を説明しているし、雑誌などでは地図にマーキングしていたりもします。
もっとも「プロ」といわれる人達は自分の釣り方や釣り具、ルアーを広めて売り上げに貢献する目的があるので、広く多くの釣人にということでポイントを紹介するのでしょう。
ポイントを知ったとして、「同じように釣れるものなら釣ってみろ!」なんてメンツやプライドを気にする方もいらっしゃるかもしれません…いるかな…多分、いるな(笑)
漁師でもなければ、プロでもないし趣味で楽しんでいる釣り人が釣果の写真をアップしても、そのポイントが必ず釣れる場所なんでしょうか?
自然が相手、時間と共に状況(海況)は変わります、二度と同じ状況になることはないでしょう。
それでも「ポイントは知られたくない」といいますか?
確かに駐車場所の確保ができなかったり、そのために深夜から場所取りしたりは大変です。
海無し県民の私からすれば、地元の方々が寝ている間、呑んで楽しんでいる間に車を運転して、高速代・ガソリン代などを支払ってサーフへ向かわなければなりません。
同じ週末の時間を釣りに使うのにも、その前に数時間を「移動」に費やすのです。
そんな釣り人が釣果に喜び、SNSにアップする、いけないことでしょうか、罪ですか、悪ですか?
サーフを初めて4年、色んなつながりで釣友が沢山出来ました、FaceBookでつながっている方も少なくありません。
でも、そんな友達の釣果を見てそこに行こうと思いますか、行こうとしますか?
地元の釣友と一緒でも、現在の気象や前日から数日前の釣果情報などを検討して、この辺にと当たりを付けて入砂場所を決めます。
そもそも、ホゲてばかりで物持ち写真を撮る機会がないというのもありますが(笑)
背景がバッチリ移ってポイント(入砂場所)が分かるような写真をSNS投稿しても、良いのではないでしょうか?
前回の釣旅でも、釣果があったポイントで太刀魚は釣れない、フラットも釣れない、アオリイカも釣れない…ニベだけなんてこともありました。
気象条件が悪くて風は向風で強いし、波だってしまって底すら取れない状況、これが釣果ポイントって思うぐらい変わって…。
何処にいるかなんて”魚”に聞いてくださいよ(笑)
写真のアップに文句や苦情をいうのは辞めましょう。
いわれた方は心を痛みます、私のように楽天的なハートの持ち主(心臓は弱いですがw)ならちょっと傷心する(一晩経てば忘れる)程度で済みますが…そうでない方は深く傷つきます。
いった方は何か満足感を得られるのかな、自分さえ楽しめて釣果があれば良いと思うのかな、「嫌な奴」と思われ釣友をなくすことになるかもしれません。
「今日は下見だから、明日ここに釣友が来るんだよね、写真は背景が分からないように海を背にして、なるべく同じような状況で釣りができると良いな」というように気遣うことも大事です。
でも「腕次第には変わりないよね…フフフ」なんて思っていたりして(笑)
その前に釣れても写真をアップしなければ良いことですよね?
サーフで同じターゲットを求める釣り師には「心も寛大で他人を思いやることを忘れない」素敵な人であって欲しいと願います。
他人事ではなく、私もそういう釣り人であるために努力します。
サーフはじめて人間不信が変わりましたからね、未だに会社の人間は不信ですけど(笑)
今週末は24号チャーミーの影響で海は荒れるでしょう。
被災しないように海岸線には近づかないで魔界や自宅で過ごしましょう。
魔界ではイベントもあるでしょうしね、遠方へお出かけの際は安全運転で「秋の交通安全週間」ですからね。
たまには家族サービスも…?
それにしても…あ~物持ち写真…思いっきり撮りたい。
ヒラメはどこで釣れるんでしょう…誰か、ポイント分かる写真アップして〜(笑)