2012年、まだカナダに移住する4年前のことです。
こんなコラムを書きました。
「中学受験狂乱」
どの教育サイトを見ても、まるで狂気の沙汰ですね。親子で必至の様相。狂っているとしか思えないのは私だけでしょうか。
2012年、すでに中学受験に多いな疑問を抱き、迷い果てた親からのご相談をいただきました。
「子供の成長にとり好ましくないことはわかっていても、周りの親たち、塾からの攻勢、世相に躍らせて心穏やかではない。本当に子供の学力を考えたら、どのように育てるのがいいのか、本音でアドバイス願います。個人的には、小学校の間は、とにかく外で思いっきり体を使って遊び、高校受験を意識するころに自分から勉強をするのがいいと思います。また、この時代、どの大学を出るかより、何を学ぶかだと思うのですが。決して、放任ではなく、私も夫も、一応、世間でいう 有名私大を卒業してはいます。」というご質問です。
こう回答しました。
まず、結論から:
そのとおり、小学生の間は思い切り身体を使って遊び、自分が意識し始める頃から、自分が自分で決めた勉強方法でじっくり始める方が脳科学的には、はるかに大きな成果が上がります。
参考までにこのQ&Aもお読み下さい。
子供の脳の発達について興味深い内容だと思います。
大学まで進む勉強は、どこで学ぶかより、何を学ぶか。
それが大学の目的であるべきですし、一番大切なことですね。
これも相談者の方の考えを専門家の立場から支持します。
小さいころより、全部親や塾に決めてもらうのではなく、自分が何を勉強し、どのように勉強したいかと決められる子供は一生、自分で自分の問題を解決できる大人になれる潜在能力を持っています。
それはこれまでのあらゆるPsychology リサーチの結果で証明されています。
日本のように小さい頃から脳の自然な発達を阻害してしまう中学受験で追い立てられる子供たちの脳は、途中で発達を止めてしまう可能性もあります。
なぜ親はそこまで意味のない中学受験に子供を追い立てるのか常に心を痛めています。
相談者の方のように悩んでいる方も多いのだと思います。
乱立している中学受験に駆り立てられる子供たちは大きな犠牲者です。
塾は必死で生徒を集めます。
親もそれに惑わされて、子供の自由時間をけずって塾漬けにします。
高いお金を払って。
また入ってからが悲惨です。
中学教育は、その上に続く高等教育への大切な基本を学ぶところです。
雑多に存在するいわゆる受験中学が提供するカリキュラムは、余程の学力主義のところを除いては、中学時代の脳の発達など無視した勝手なものがほとんどのようです。
例えば、「英語に特化したカリキュラム」?そんなもの日本の中学生の脳には不必要であるどころか、脳の言語の発達の大きな障害となります。その中学で3年間を無駄にした後の言語(特に母国語の発達)に大きなマイナス影響があります。
「特化した英語」など、全く役に立ちません。そんな行き当たりばったりの日本式英語カリキュラムで例えトップクラスになろうとも、実際の英語圏では問題にもされません。
あくまでも、日本式似非英語ごっこの範囲を超えません。
以前に、カナダ留学希望という生徒を西日本の全寮制私立中学からオンラインで指導したことがあります。なんでも、自然の中に位置し自由な学習を重んじ、英語は例の「特化」した特別で自由な方法(3年時になってもまだ過去形も学んでいませんでした。)その他は、生徒が自由にリサーチしレポートを書く(そのリサーチの基本にある主要科目を正確に理解するための授業が必要な中学時代なのに、すべて生徒に任せ放任したような中学でした。)
その中学が一番力を入れていたのは、自然活動。ひとりでも自然の中で生きて行けるような体験授業でいっぱいのカリキュラム。
そんなものは、中学・高校の基本知識をしっかり脳が理解し、その脳が大人になって行けば誰でも可能です。ひどい中学だなとつくづく思いました。
カナダクラブで受け入れた生徒はとてもいい子でしたが、残念ながら能力は全く留学には届いていませんでした。いくら野山を走り回ろうと、脳は学問的発達は遂げないことを、親も本人も知っていたでしょうか。
あれからずいぶん経ちますが、その生徒はどんな大人になっていっただろうと今でも気になります。
名門中学であれ、上記のとんでもない「自然の中で育てよう中学」であれ、可哀想なのは子供です。どんな成果が上がったかという結果を出し、もっと生徒集めをしたい学校の犠牲になっていきます。 本人の個性などなんのその。学校の行きたい方向にしか向かわせてもらえません。日に日に生徒の顔から感情が消えて行くのがわかります。
なぜ親たちが気がつかないのかと哀れです。
塾と私立中学のビジネスの犠牲になっているのは他ならない子供たちなんだということが。
私が長年教えている子供たちの中で、高校で大きな実力を発揮するのは、無理矢理の塾通いもせず、地元の中学に通い、基本学力を身につけ、自分の好きなように自分の時間を使えた生徒たちです。
カナダの大学に進学出来るほどの英語の実力を付け、精神的に大人になれた生徒も、自由時間がたっぷりあり、自分で自分の勉強方法を確立出来た公立育ちの子供たちです。
子供たちを観察し、導き、社会に送り出した専門家としての観点です。
参考になれば幸いです。
子供の脳の発達には、その年齢に一番適した環境が必要です。 大人が考え、金儲けのための私立中学を作り、それに便乗した塾ビジネスを繁栄させるために、子供の脳の発達を阻害する権利は誰にもないはずです。
「カナダ高校留学の実態2025年版/2019年総集編」eBook
カナダクラブ カナダから日本の生徒に
Be Bilingual 日本で育つ子供へのBilingual 教育
日本の生徒のための本格的英語学習サイト UX English
Podcast [カナダにいらっしゃい!]

