留学生を受け入れる本来の目的は「多様性のある学習環境を作ることで自国の生徒にも大きな恩恵をもたらす」はずです。
しかし。
世界で一番人気の留学先とされるカナダの目的は、いつの間にか「金儲け」になってしまいました。
留学生の払う授業料に、大学も高校も地域も頼ってしまう状況が生まれ、大量に留学生を連れてくるエージェントが暗躍し、肝心の留学生ケアなどなんのその。
何人来るからいくら儲かる!という計算ばかりしている留学担当者たち。
その結果、中国エージェント、インドエージェントのなりふり構わない勧誘が始まり(エージェントもホクホク儲かりますから)今ではカナダの大学も高校も、どっちを向いても中国人とインド人だらけになりました。
割合で行くとカナダにいる留学生の半分以上が中国人かインド人です。
それはいかん!と乗り出したのがカナダ政府。
9月に、他の国からももっと留学生を呼び込むための予算を3億ドル計上すると発表。
他の国とは?
メキシコ、コロンビア、ブラジル、ベトナム、フィリピン、インドネシア、ウクライナ、フランス、そしてトルコです。
日本は入ってないですね。
カナダにいる日本人留学生の数はそれほど多くありません。
特に正式に大学で勉強している日本人留学生の数はかなり少ないです。
大学レベルの英語力がないままやって来て、語学学校だけで挫折し帰ってしまう日本人が多いせいでしょうね。
高校にもカナダ全土で2,000 人少々。
それも、卒業しカナダの大学に進学、その後もカナダ社会に貢献する留学ではなく、「1年の短期体験!」「帰国生入試のため!」と、少々特異な留学目的です。
英語力も相当低い日本人短期留学生が大多数を占めます。
受け入れ側のカナダもそこはよく承知しているようで、長期的な計画に「日本人留学生を増やそう!」は入っていません。
ビザオフィスが東京のカナダ大使館から撤退したのもそのせいだと思います。
カナダ政府に戻ります。
他の国からの留学生を増やせ!作戦の理由は、残念ながら「学校現場にもっと多様性を!」ではありません。
中国とインド留学生の授業料にだけ頼っていると、いざ中国やインドに何かあった時に一挙に授業料収入を失ってしまうことを恐れたからだそうです。
現在、中国とカナダの関係は最悪です。
違法にカナダ人二人を勾留した中国は、交渉にも聞く耳を持ちません。
カナダ人の90%が中国に否定的な印象を持っているのも危険です。
中国通貨がいつ暴落するかもわかりません。
インドもいつ経済危機が訪れても不思議がない不安定な国です。
正直、カナダ中の大学・高校から中国・インド留学生がいなくなると、どんな状況が生まれるのか興味津々です。
期待してしまいます。
カナダは日本人留学生に余り期待は抱いていないと書きました。
大きな理由は前述の通り、英語力の低さ、真剣に学位をめざす生徒の少なさなどです。
もっとも、経済規模も大きく、先進国である日本の学生には中国やインドなどの途上国からの若者ほどハングリー精神はないのも確かです。
日本の未来も非常に不確かで若者に希望がないのも事実ですが、母国に帰ると迫害されたり戦火が待っていたりするわけではないですから。
しかし。
誠意のあるカナダ留学担当者と話すと「優秀な日本人は大歓迎です」と言われます。
付け足して「もし、そのような学生がいれば」と来ます。
日本人の評価は高くないなと残念な気持ちになる瞬間です。
その汚名を挽回すべく30年近く、優秀な日本の若者の支援を続けています。
日本人留学生のステレオタイプを変えたい!と。
カナダでの日本の国の評価は非常に高く「日本に行きたい!」と言う人がたくさんいます。
が。
日本人留学生の評価は「勉強しに来るのではなく、遊びの体験に興味がある英語の出来ない若者」です。
痛いですね。
日本の制度で優秀な成績を取り、カナダの大学進学を選択肢に入れるみなさん。
カナダが両手をあげて受け入れてくれる能力をぜひ身につけてから留学を始めて下さい。
全力でお手伝いしますよ。
過去多くの日本人留学生が大学学位を取るのを助けた実績で、お手伝いします。
カナダが日本人留学生を見る目を変えたいと真剣に思います。
「カナダ高校留学の実態」eBook ダウンロード
日本人留学生のための英語準備サイト UX English