「留学エージェント」の甘い夢物語と、受け入れスクールボードの「留学生は授業料を払う商品」認識。

この犠牲になり続ける日本の高校生を長年目撃し、「高校留学はエージェントの言うような簡単なことではないよ!」「高校留学は日本でも成績優秀で、英語の準備の出来た生徒でないと、悲惨な結果になるよ」と声を出し続けています。

 

が、残念ながら、「でもエージェントがこう言うから。。」と甘い話を信用したくて仕方のない日本の高校生とその親達が後を絶ちません。

今日は、こんな質問に出会いました。

なぜエージェントは「嘘」をつくのか?

これがその理由です。

(質問)

カナダのサレー地区の高校に留学中です。
もしかして自分はぼったくりに合っているの ではないかと思い始めました。
滞在費等含めて年間400万ほどの費用を支払っているのですが、普通は高くても300万ほどしかかからないと他の留学生から聞きました。

 

(回答)

エージェントのぼったくり問題。

ますます悪化していますね。

 

Surrey School District のInternational Student Program の費用のページです。

 

授業料は年間$13,500, 教科書代、医療保険込ですね。

 

19歳未満の留学生は、カナダ現地にCustodian(後見人)が必要です。 普通はSchool Board 内の人が後見人になってくれるのですが、この地区はかなり手抜きで業者に丸投げしているようです。

丸投げした業者により費用は異なりますが、基本的に必要なのは公証人の印章をもらう費用として$30程度です。

「後見人になってあげる」と、毎月の費用を要求する所もありますから要注意。 

費用は公にしていないのが怪しいですが、毎月$500などを要求する所もあります。

School board が無料でやってくれる地区も多いですが、わざわざサレーを選んだからには仕方ないですね。

 

困ったことに、Surrey School Boardはホームステイも業者に丸投げです。

留学生の面倒をみるのを放棄しているような教育委員会ですね。

 

Custodian を提供する業者達が同じくホームステイもやっています。

お金の必要な家庭を探してホストとしてあてがうシステムのようです。

ホームステイはトラブルの温床なので、さすがに業者は24時間サポートも提供するとホームページに書いてありますよ。

空港の送り迎えもやってくれるそうです。

もちろん有料です。

 

毎月のホームステイ費は、かなりバラバラでSurrey 地区では大体月$750~900の範囲のようです。

 

ということで、足し算をしてみましょうか。

授業料       $13,500

Custodian     $  5,000(月$500取るぼったくり業者とした場合 10ヶ月分)

homestay      $ 9,000 (月$900と最高値を取った場合の10ヶ月分)

 

合計 $27,500   となります。

本日のカナダ・ドルレートは$1=¥90.39  ですので、日本円では ¥2,480,000ほどです。

 

留学エージェントに400万払っているのでしたら、業者の懐には150万ほど、転がり込んでいる勘定になりますね。

また、エージェントにとっておいしいのは、School Boardにあなたを紹介しただけで、授業料の15~20%のリベートが転がり込みます。

あなたの払う授業料の中からです。

15%としても $2,025 (¥183,000)が、あなたの知らないうちに、エージェントに儲けとして入って来ます。

 

¥1,500,000(エージェントのボロ儲け分) + ¥183,000 = ¥1,683,000 (これだけ業者はあなた1人を1年送るだけで儲けています)

 

もし、そのエージェントがCustodian, Homestay もやっているとしたら、Custodian 費用として支払った分もそのれに上乗せです。

 

はい、疑問を持たれたように、詐欺まがいのぼったくりですね。

 

もちろん、そのエージェントを選んだ時には、契約条項などの説明もあったと思います。

それだけのぼったくりをするエージェントなら、何らかのサポートをつけていると思います。

24時間相談体制で、実は何の役にも立たない人が電話番だったりとか。

 

上乗せ分がサポート費用で、それに合意している場合には文句の言いようがありません。

もし、サポートは何もない場合、あるいは契約不履行に近いサポートの不備でしたら、交渉の余地は十分あると思います。

 

年間¥170万に近いサポートなど聞いたこともありませんので、それも突っ込んでみる価値はあると思います。

 

これが「留学エージェント」の実態です。

これから「留学」を夢見る日本の高校生のみなさん、エージェントは絶対使わないように。

 

 

「留学エージェントなしの留学マニュアル」も公開していますので、ぜひ参考にして下さい。

 

Good luck!