「さあ、これからの時間はすべてあなたのもの。
存分に生きておいで。」
促され、産道を目指す。
出た先は、まぶしい光の中。
これから生きる私だけの時間。
「たくさんの喜びを。
そしてたくさんの悲しみも。
怒りや苦しみもあるかもしれない。
でも、何も恐れなくていいから。
そのすべての感情が、あなた自身を作り上げる。
使える限りの感覚を使って。
心で感じ、頭で考える。
そのすべてを存分に味わって。」
初めて見る世界。
初めて触れる世界。
初めて聴き、初めて味わい、初めて感じる世界。。。
新しいものを見つけるたび、わくわくする心。
あれはなんだろう?
これはどうなっているんだろう?
時には失敗して、しぼむ心。
そんな時には、誰かの優しさが身にしみて。
ごめんね。
ごめんね、じゃないよ。
そうだね、ありがとう。
「うまくいくときばかりじゃない。
だからこそ、他の誰かの優しさやあたたかさをより一層感じるだろう。
そして、もしも、身近に誰もいなくても、私はいつもあなたのそばにいるよ。
たとえ、あなたが気づかなくとも。
どこにいても、あなたは決して独りにはならない。
だから何も恐れることはない。
好きなように生きてごらん。
あなたの時間。
あなただけの時間なのだから。」
そう。
うれしい朝も。
悲しみにくれた夜も。
もう、誰もいない。
この世界でたった独りなのだと涙したその時でさえ。
私は独りではなかった。
「さあ、自分を信じて。
他の誰が信じてくれなくとも、私はあなたを信じているから。
他の誰かが愛してくれなくとも、私はあなたを愛しているから。
あなたが私を信じていなくても、私はあなたを信じているよ。
あなたが私を愛していなくても、私はあなたを愛しているよ。
だから。
あなたの時間を、存分に生きておいで。」
いつか、この命が終わるとき。
私はこの世界で生きて感じた想いを持って。
そして、そっと還りましょう。
この世界のすべての中に。
。。。
これが、わたしのそうぞうしたかみの姿。