家づくりは「適材適所」
以前に木材について「適材適所」 というお話をしましたが、家づくり全体においても、「適材適所」が重要でなんです。
家づくりにおいて、すべてを満足しようとすれば、いくらお金があっても足りません。
また、すべてを満足しようとすると、メリハリのない中途半端な家になってしまう場合もあります。
限られた予算の中で、密度の濃い家づくりをするためには、しっかり「優先順位」をつけることが重要です。
私の経験から、お金をかけないところを見つけることから始めると、結構うまくいく場合が多いです。
キッチンやユニットバスなどの住宅設備は寿命がたった15年といわれています。
しかも、現代の設備の機能の進化は早いので、最新機種の設備を選んでも、すぐにまた新しい機能のものが発売されます。
キッチンやユニットバスはカンタンに入れ替えることができるので、お金に余裕ができてからでも遅くはありません。
そう考えると、家づくりの際にそこにあまり費用をかけなくてもいいかもしれません。
次に、家を建てる際のお金(イニシャルコスト)と生活してからのメンテナンスにかかるお金(ランニングコスト)のバランスも結構重要です。
家を建てる際に、あまり考えずに、できるだけ安くなるように計画すると、かえってメンテナンスにコストがかかって、「トータルで考えると、費用が加算でいた」ということは、よく耳にする話です。
家にとって重要な基礎や骨組 は、しっかりお金をかけたないといけません。
基礎や構造骨組を後に補強すれば、莫大な費用がかかりますし、もしもの地震などで潰れてしまっては、どうもこうもありません。
前にもお伝えしましたが、家は消耗品ではなく、年数が経てば経つほど、生活に馴染んでいくものです。
そのために、無垢板
やそとん壁
などの自然素材を使うといいのですが、合板フローリングや樹脂の壁などの人工的なものよりも、イニシャルコストは少々かかります。しかし、ランニングコストは確実に少なくて済みます。
また、建設時に普通の家よりもおよそ20万円建設時に余分に掛る断熱・気密をしっかりしている 省エネの家にした場合、光熱費は年間で1~2万円安くなる可能性があるので、当初掛けた費用は10~20年で回収できます。
大切なことは、長い間住むことを考えてトータルコストをしっかり計画することです。