電車の中吊り広告で
料理研究家の土井義晴さんが書いた
料理に関するエッセイ本の
『一汁一菜でよいという提案』が
評判になっていることを知り、
読んでみました。
料理が得意というわけではない私は
献立をたてるのでさえ、
簡単ではありません。
ましてや、家族の分を作るとなると、
ワンパターンになってはいけないし、
味の好みなどがあって頭を悩ますところであります。
ちなみに、余談ですが、
土井義晴さんの料理番組を見て
土井さんのレシピを真似して作ってみることは
あまりありませんが、
数年前から、土井さんの黒豆のレシピ通りに作ると
美味しいと家族に好評なので、
この何年かは、おせち料理の黒豆は
土井さんのレシピで私が作ることになっています。
黒豆にちなんで、まめまめしく働くことができますようにと気持ちを込めて（笑）
さて、土井さんはこの本の中で
毎回の食事は
ご飯に具だくさんのお味噌汁で充分、
あれば漬物を添えましょう、
一汁一菜でよいのではと提案をしてくれていて、
毎回の献立について
ぐっと気楽に構えられるようになって
助かりました。
一人でお昼ごはんを食べるときでも
お味噌汁やスープなどの温かい汁物があると
満足感があるし、
ほっと落ち着くので、
職場でお弁当を食べるときには
私はインスタントのお味噌汁をつけることが多いです。
出先なのでインスタントを使ってしまいますが、
この本を読んで、
お味噌と鰹節、乾燥野菜やワカメなどを持っていけば、即席でお味噌汁が作れるのだなと思い、
やってみようかなと思いました。
一汁三菜というのが基準で
主菜に副菜二品をつけないと、と考えると
毎回献立をたてるのが大変ですが、
サラダやおひたしにする野菜を
お味噌汁の中に入れてしまうのでよいのです。
土井さんは、
お味噌汁のだしをきちんととりましょうと
言っているのではなくて、
お湯にお味噌を溶かせばお味噌汁です、
と言っているところに
さらに驚きました。
お味噌は日本の伝統的な発酵食品。
お味噌の中では
人間の健康にも良い乳酸菌は生きられますが、
食中毒などを引き起こす細菌はほとんど生きられません。
お味噌汁が食事の中で大事になってくるのも納得です。
土井さんは
献立をシンプルにする提案をするだけでなく、
和食の基本や
家庭で料理することの意味などに
きちんと言及していて
勉強になります。
一人で食べるときには
お膳の上に食事を並べるのをすすめるのは、
お膳の縁がお膳の内側と外側を区別して、
結界となるから、という点には、
なるほどと思いました。
お膳の代わりにランチョンマットでもよいそうです。
同様に、料理と人間の間にお箸を置くのは、
自然と人間、お天道様から生まれた恵みと人間の間に結界を張るためで、
「いただきます」の言葉で結界を解く
という考えを聞いて、
改めて和食の根底に流れる考え方は
美しいと思いました。
土井さんは、
食事を作る人と食べる人についても
言及をしていて、
家庭の食事は
コンビニ食や一部の外食とは異なり、
作る人が食べる人に一方的に与えたり、
お腹を満たすだけでなく、
食べる側は作る人の考えていることや
その料理の背景にあるものを受け取り、
作る人は、料理を食べる家族の様子や言葉から
多くのことを受け取って、
お互いに受け取り、与え、
コミュニケーションになり、
豊かな気持ちになり得るものだなと
気づかされました。
食事をとることの基本に立ち帰り、
明日からの食事が
心を満たすものになりますように。
お花屋さんのサブスクで、今週の一輪は、ミニカボチャでした。柿みたいです。
くわしくは、
まずは、フラワーエッセンスを体験してみたい方、
フラワーエッセンスを
