2月ももう今日で終わり、春の気配が濃くなって参りました。私は冬産まれのせいか、震えるような寒さの中、ダウンコートを着て外出するのが好きで、酷暑の夏の到来を感じさせる春がどちらかというと苦手です。
とはいえ春は何か新しいことが始まるようなワクワク感に満ちた季節でもありますね。
最近見始めたNHKの夜ドラ「バニラな毎日」にすっかりはまってしまっています。真面目で職人気質のパティシエがフランス菓子のお店をオープンし、かなり人気の洋菓子店になるのですが、材料等にこだわりが過ぎて赤字が続き借金も増え、ついに閉店せざるを得なくなったところからドラマははじまります。
今の時代、洋菓子店の経営は本当に大変だと思います。
ヒロインのパティシエも理想と現実のギャップに悩んでいた時、一人の料理研究家と出会い、閉店した店の厨房でその料理研究家と二人でお菓子教室を始めます。
生徒さんは皆心に何がしかの痛みを抱えています。
生徒一人に先生が二人という贅沢な個人レッスンです。
お菓子作りを通じて社会的背景は違っても悩みを抱えた生徒さん達が最高に美味しそうな洋菓子作りに挑戦し、まるで闇が少しずつ晴れていくように癒やされていく様子がとても素敵でした。
永作博美さん演じる心優しい大阪のおばちゃんのような雰囲気のある料理研究家と純粋で才能はあるが、やはり心に悩みを抱えているパティシエ役の蓮佛美沙子さんのやりとりにも心が解れます。
画面を見ながら発酵バターや焼きたてのパウンドケーキ、マダガスカル産バニラビーンズの香り
乳脂肪の多い生クリームやカリッとしたメレンゲ菓子の歯触りなど想像で楽しむことも出来ました。
ドラマがいつまで続くのかわかりませんが、殆どテレビのドラマを観なくなった昨今では久しぶりのはまりようです。
物作りに携わる私にとって考えさせられるところの多いドラマです。
長々とドラマの感想を書いてきましたが、お香を作る時もお菓子を作る時もこだわりが大切なのだとつくづく思います。
そのこだわりと現実との葛藤は誰もが経験して悩むのですね。
フィクションとは分かっていてもヒロインを応援していきたいと思います。
お菓子ではありませんが、久しぶりにお干菓子のような印香を作りました。
明治天皇のご即位の際にも金箔を散らした「黒方」の印香が用いられたとか。
「黒方」ではありませんが、金箔を散らしてみました。
シャム沈香をメインに調合した香原料につなぎを加えて、お干菓子の型に入れて固めたお香です。本来はふのりをつなぎにするのですが、インセンスとしても使えるよう、お線香作りに使う椨粉を使いました。
色付けは炭粉のみ。見ても焚いても楽しめます。
来月の講座でもこの印香を作ります。



