みなさま、こんにちは!林田です。

 

もうすぐ10月・・・。急に秋の空になってきて、栗やナシや美味しいものが増えてきましたね~♪

 

秋は学びの季節。先日、佐賀にある藍染工房に行ってきました!

 

https://takarajimasenkou.com/

 

オーナーの女性、千春さんの染めに対するこだわりが本当に素敵で。

 

 

この夏はずっとここの藍染の天然素材の服に身を包んでいました。

素材には以前からこだわりがありましたが、染め方にこだわるようになったのは本当にこの宝島染工さんとの出会いがあったからかな、と思います。

 

藍の深い青は夏でもとても涼し気で。そして防虫、邪気よけ、抗菌など調べれば調べるほど、世界中の伝承の暮らしの中で藍は重用されてきていて。

 

主人の実家や農家でも、おばあちゃんの代まではどこも自宅で藍染めをしていたらしく。

 

うーん、これは何か大切なものを見失いそうになっているぞ・・・と思いまして、車で2時間弱、久留米絣の産地から少し離れてあところにある工房に2回訪問しました。

 

今回は千春さんから、藍染ワークショップがあるよ~と教えて頂いて、実際に体験も。

 

 

実際に工房で働いている藍染職人のお二人から直接教えてもらうという贅沢な時間。

 

 

自分でも染める体験をしてみると・・・これが本当にしみじみと喜びに満ちてくる時間でした。。。

 

植物との対話。料理をするときにはもちろん今でも行っていますが、昔は糸をつむぐにしても、生地を織る、着物を縫うにしても、そして染めるにしても、すべてが植物との対話だったんだなぁ・・・・と感じました。

 

実際に、藍を建てるというのですが、植物に含まれる還元菌を利用して発酵させたものを用います。

 

ですので、藍の甕を見るとぷくぷく・ふつふつと菌ちゃんたちが活動しているのがわかります。。

 

わぁ・・・、菌ちゃんたちは、衣食住すべてにおいて本当にわたしたちの暮らしの中に溶け込んでいたんだなぁ・・・。

 

紫色のような、濃紺のような色味。

「あぁ、今日の藍は元気ですね~」とスタッフの方。

 

なんでも天候や季節によって藍の状態は刻一刻と変わるようで。

元気な時には濃くはっきりとした色にまで染め上げることができるそう。

 

模様をつけるにはなんどか生地を織って。

染めたくない白地にしたいところを指でつまんで、甕の中にちゃぽんっとつけます。

ほんの1分間したらさっと上げて。するとこんな緑色に。

 

空気に触れるとあっという間にブルーに変わっていきました。

全体に色の変化が落ち着いたら、二度目の染めへ。

 

この工程をくり返して、好きな濃さにまで染め上げていきます。

 

藍は「Japanブルー」と呼ばれていて、鎖国後に日本を訪れた外国人たちがその青の豊富さ、美しさに驚いたそう。

 

明治23年に日本に渡ったラフカディオ・ハーン(小泉八雲)氏の言葉では

「この国は大気全体が、心持青みを帯びて異常なほど澄み渡っている。」というものがあり

 

それほどに道を行く人々の服も、暖簾も、すべてが藍の青に溢れていたようです。

 

わたしはTシャツの藍染に挑戦しましたよ。見本のストライプが藍の濃淡があって素敵だったので、この模様を狙って。

 

まずは白字を残したいところを、ゴムで縛っていきます。そして藍甕の中へ、ちゃぽんっ・・・・

おっちょこちょいの私、中で落とさないか、飛び跳ねて顔中…服中…藍染にならないか、ドキドキしながら。。。

 

1分間染めて、一度空気にさらして酸化させて、また染めて・・・と4度くらいくり返したのがこちら。

随分と濃い青になってきました。

 

そしてもう一つ、麻のストールを。こちらはランダムなムラ染めに挑戦。

「適当にくしゅくしゅっとして、両手で握って藍甕に入れてください~。手で握っているところが白く残りますよ。」

と教えてもらうものの、え?適当ってどう適当?こんなので良いのかしら・・・・ととまどいながらも。

性格的には大胆に(笑)

 

2回つけてみて、あとはその形のまましばらく放置。さて、どうなっていることやら・・・・

 

 

そして、いよいよ完成品とご対面です!縛っていたゴムをほどいて、ストールは広げてみると・・・

 

「うわぁ・・・空と雲、そしてこっちは海と波みたい!」と一緒に作業していた方々に言っていただきました。

 

 

白と青のコントラストは本当に美しい・・・・。。。。

 

でも、私が作るとなんだか、メンズな感じになりましたね。。白の量が少なかったかな。

 

 

とはいえ、どんなものに仕上がっても、一期一会、わたしだけの一点もの。

これはなんともいえず贅沢ですよね。

 

 

植物の香りがまだ残るTシャツとストールを持って、帰路につきました。

 

 

田んぼの中の工房で、晴天の太陽にたっぷりの藍染に使う水がキラキラ反射していて

静かな時間が流れる中で、藍と菌たちと対話をしながら麻と綿で作られた布を染めていく・・・・

 

着ること、暮らすことって、本当に豊かなんですよね。

この自分で染めた服をシーズンが変わったから、と捨てる人はいないことでしょう。

 

 

子供たちにはこういう本物の暮らし方を伝えていけたらいいなぁと感じました。