「これまではバラエティ番組からの依頼が多かったものですから蝶ネクタイでしたが、今日はちゃんとしたネクタイです」
これは、2012年10月2日に肺カルチノイドで他界された
流通ジャーナリスト金子哲雄さんが
生前にとある講演会で
「先日の勝間和代さんとの対談では、いつもの金子さんと違う態度でしたが、
何かあったのですか?」
という質問に対するコメントです。
ターゲット(対象)に応じて提供サービスを変える。
これはマーケティングの原理・原則であり
流通ジャーナリストでありコンサルタント(中小企業診断士)でもある
金子氏らしい考え方
とも思えます。
しかし、
年末に書店でなんとなく買った彼の最後の著書
「僕の死に方」
を読んで、その考えは少し変わりました。
金子氏は限られた時間の中で、
自分の葬儀の場所、葬儀来場者へのお礼の言葉、料理等
をとても丁寧に丁寧に関係者と何度も打ち合わせをして決めていきます。
なんでそこまでやるの?との周囲の質問に、
「だって大切な時間を僕のために使ってくれる皆様に迷惑掛けたくないし、
少しでも感謝を伝えたいじゃない」
と金子氏は応えます。
そこには、相手と自分の存在をどこまでも大切にする
金子氏の命がけの生き様がありました。
父、夫、経営者、コンサルタント、サーファー、スキーヤー
ロジカル、天真爛漫、母性、父性。
私の中にも様々なキャラクターが存在しています。
自分ならではの「生き様」を自分の人生劇場で精一杯表現するために
一つ一つのキャラクターを埋没させることなく
活かしきっていくことの大切さ
改めて教えて頂いたように思います。
