MOSえふ・いーてぃー漫遊記 (その7) 日立Lo-D (ローディ)HA-007(HA-700) | B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

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わたくしを通り過ぎた、お~でぃお機材(中古ばっかり)たち(笑)

LV-103様 で、東芝様のMOS石の音を、

ようやく耳にしたものの、その管球の味付けに、

第二世代のMOSそのものを、堪能したと言ってしまうは、

やはり躊躇われたのです。


※ 当たり前だろ何やってるの!!!とか、言わないでね


でもわたくしは、このとき密かな、期待を持っていたのです。

このたび紹介するこのひとが、第二世代のMOSあんぷでは?と。

あまりメジャーでなさそうだから、なかなか出回らないけれど、

ひとたび出れば相場も安く、そして運よく日を置かずして、

このひとをGETできたのです。


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このひとのことを知ったのは、2003年ころでしたか。

見た目もバブル前ごろの、「みにこん」せっとのあんぷだと言うに、

秋葉原から少々離れた、老舗のしょっぷに置いてあったので、

査定が付くかも怪しげな、機械が何で?と目を凝らしたとき、

下の画像に写した綴りが、ぱねるふぇいすに踊ってたのです。



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「へぇ? こんなあんぷがねぇ???」



放熱口から透かし見えたは、「もーるど」 たいぷの石であって、

このひとが世に出たころの、「もーるど」 たいぷのMOS石といえば、

それはおそらく東芝製かと。

日立様ならMOSについては、いわば「本家」にあたるのに、

なんだってまた、「外様」の石を?と、目を疑ったわたくしは、

だから2008年卯月の頭に、このひとを迎え入れたとき、

なによりまずは 「ご開帳」 して、2SK405/2SJ115が、

収まってるのを見届けたのです。



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どうした経緯で東芝様の、MOSを使ったか知らないけれど、

結果を聞けば他社の石なのに、自家薬籠中の音作り!



同じお家の先達である、HA-6800様 の、

切子細工を思わせるような、華麗な立体感だったり、

HMA-4500様 の、無垢なしなやかさのいずれとも、

異なるむきではあるものの、極細のペンで幾重にも、

線を重ねて描いたような、音像の縁の細やかさと、

背景描写の静けさだったり、あるいは動きの気配などとの、

コントラストが絶妙でした。

特に高域方向は、一つ一つは硬質なれど、

あまりに細かな繊毛が、密集しているかのような、

まこと独特の柔らかさやら、銀鼠の艶を覚えたのです。


これはMOSあんぷ共通で、低音域の力感が、

控えめになるはしかたなかれど、それさえ繋ぐすぴーかーに、

びくたー様のSX-3IIを、あてがったらば具合よく、

なによりハイコンポなどという、概念などもなかったころの、

ミニコンあんぷにこれだけの、音を詰め込むLo-D様の


その度量まこと、侮りがたし!!!


メーカーとしては地味なれど、ただ商売のためだけでなく、

一途で真面目な信念をもって、このあんぷをば生んだのだろうと。

だからわたくしは、この「漫遊」を、終えてその他のMOSあんぷ達を、

見送った今もこのひとだけは、手元に残しているのです。