私自身、まだ高音域を安定して吹けているわけではありません。それでも、少しずつ手がかりが見えてきたので、今取り組んでいる練習と、大切にしている考えを書いてみます。
高い音を練習するとき、最初から大きく、安定した、きれいな音を求めたくなります。でも私は、まず「あ、出た!」ということを喜びたいと思っています。
音が少し薄くても、一瞬でも、無理なく出せたなら一歩前進。そのときの感覚を手がかりに、少しずつ育てていきたいのです。
練習には、音階や分散和音を使います。出しやすい高さから、音を一つずつ切らず、スラーでなめらかにつなぐ。一往復したら休み、余裕があれば開始音を半音上げます。高い音だけを狙うより、前後の音とのつながりの中で探すことを大切にしています。
舌の位置も、気になっていることの一つです。ホルン奏者のMRI研究では、音が上がるにつれて舌の表面が上方・前方へ動き、口の中の空気の通り道が狭くなる傾向が観察されています。
サラ・ウィリスさんの演奏中のMRI映像も参考になります。ただ、映像の形をそのまままねればよいということではなく、自分が楽に吹ける状態を探す手がかりにしたいと思います。
今日出た音が、明日も同じように出るとは限りません。私にも、うまくいく日と、思うようにいかない日があります。唇が疲れたり、押しつけが強くなったりしたら休み、出しやすい高さに戻ります。
まだ試行錯誤の途中ですが、小さな「できた」を認めながら続けていきたい。そして、出せるようになった音を、自分の歌いたい音楽につなげていきたいと思っています。
