(翔さんの)ママさんにまで、
心配を掛けてしまって申し訳ないな、と
思ってたら、

「でも ホント、
潤ちゃん 来なくて正解だったわよ。」

「えっ?」

「翔がホテルのスタッフに
『今日は 私の大切な人が来る』って
言っちゃったのよ〜。
しかも 野点の取材に来ていた記者さんが 
近くに いたのに。」

「え〜っ⁉️」

「そんな所に潤ちゃんが現れたら、
とんでもない事になるでしょ?」

「ヤ、でも、記者が側にいるなんて
全然知らなかったし。」

「記者がいても いなくてもダメでしょ⁉️
そんな事も分からないなら
潤ちゃんと付き合う資格 ないわよ💢」

「、、、はい、反省してます。」

「潤ちゃんに知らせようと
何度も電話したけど 繋がらなくて、
それで雅紀君にお願いしたの。」

「そうだったんですね。。」

「潤 ごめん🙇
俺 潤が来るのが嬉しくて、
つい、口を滑らせちゃって、、、」

「それだけじゃないでしょ⁉️
潤ちゃんと連絡が取れない、って分かったら
今度は『警察に捜索願いを出す!』って
騒ぎ出したんでしょ⁉️」

「・・・ガーン


そんな事になってたなんて、、、

結果的には 行かなくて良かったけど、
でも 翔さんに心配を掛けてしまったし、
ママさんや まあ君にも
迷惑を掛けてしまったのは事実。


「ごめんなさい、僕の所為で
みんなに迷惑を掛けてしまって、、、。」

「いいのよ、謝らなくて。
どっちにしろ翔が一番 悪いんだから。」

「え〜お袋、それは 無いんじゃない?」

「なくないでしょ!
あなただって今は そこそこ有名なんだから、
きっと今頃 家の前には記者が張ってるわよ。」

「え〜?そんな事ないと思うけどなぁ、、、」

「じゃ 行ってみたら?」

「あ、いや💦、、、やめておきます。」




ママさんの言う通り、
翔さんは、イケメンで独身、
しかも聡明な茶道家、という事で、
テレビ局から 出演依頼が来る事も結構あって、
〝そこそこ〟どころか、かなりの有名人で、
翔さんファンの若い女性も沢山いる。

そんな翔さんが 『私の大切な人が、、、』なんて
口を滑らせたら、
スクープ!とばかりに
記者が取材に来るのは当然と言えば当然。


「でも このままじゃ埒が明かないし、
思い切って、取材に答えたら?
僕は本気だったんですけど、
フラれちゃいました。って。」

「え〜⁉️
そんな事 言いたくないよ。」

「じゃあ どうやって潤ちゃんを守るの?
フラれた事にするのが一番じゃない?」


結局、翔さんは ママさんの提案通り、
カノジョにフラれたという設定で
マスコミ対応をして、

翔さんと僕の関係は一切バレる事なく、
安堵したのだけど、、、