潤と初めてのデート、、、とは言っても

俺が潤に頼み込んで
やっと実現した合格&入学祝いのデートだけど、、

「ね、ところで 今日は 何がしたい?
翔がしたい事 何でも叶えてやる、、、とは
言えないけど、
なるべく望みを叶えてあげるからさ
言ってみて。」

「ホントに⁉️
じゃあ まず買い物に付き合って!
そのあと ハンバーガー食べに行って、
あっ、勿論 潤の奢りでね、
それからゲームセンターに行って
対戦ゲームして俺が勝ったら、
俺のお願い聞いて欲しいんだけど。」
( 俺のお願いは勿論、
『翔おめでとう、ちゅっ♡』ってして貰う事))

「うん、いいよ。
どうせ対戦ゲームしても俺が勝つし、
で、俺が勝った時は 
俺の言う事 なんでも聞く?」

「うん、いいよ♪」


こうして 漸く出掛けた俺たち。


「ね、ところで買い物って何 買うの?」


うっ、ヤバい💦
何か買いたい物がある訳じゃない。

俺はただ 潤と一緒に
色んなお店を見て、
見て見て、これ面白い!とか、
これ 可愛いねとか言って、
2人で歩きたかっただけ。

「ふふっ、
特に買いたい物がある訳じゃないんだ?」

「あ、あるよ💦 買いたいものくらい!
えっと シャーペンとボールペンと
消しゴムと、、、兎に角 文房具を色々、、、」

本当は どうしても
欲しい訳じゃないけど、
苦し紛れに言ってみたら、

「あっ、じゃあ 
合格祝いに俺がプレゼントするよ。」

「ホントに?」

「うん、でも そんなに高い物はムリだからね。」

「分かってる♪」

たとえ どんなに少額の物でも、
潤からのプレゼントは
俺にとっては宝物だし、

それに
潤と初めてデートした記念の品にもなる訳で、
そう思っただけで胸がキュンとなる。


「ねぇ 潤、電車 割と空いてるね。」

「うん、今日は土曜日だしね。
平日は もっとずっとギュ〜ギュ〜だから
翔も覚悟しといた方がいいよ。」

「ゲッ、そうなの?」

「バ〜カ、ウソだよ。
朝 めちゃめちゃ混むのは上りの電車。
朝 俺たちが乗るのは下りの電車だから
平日も こんなもんで、そんなに混んで無いよ。」

「そうなの?良かったぁ、、、」

潤にはそう答えたけど、
ちょっとガッカリ。

めちゃくちゃ混んでいたら どさくさに紛れて、
よろけたふりして潤に抱きつく事も 
出来たかもしれないのに、、、。


まぁでも
俺が中学生・潤が高校生だった一年間は
離ればなれで凄く寂しかったから
それを考えれば、
一緒に登校出来るだけでも嬉しいし有難い。


この一年間、
寂しい思いを胸に秘めて耐え忍んだ俺、

そんな俺に漸く訪れた春。

その春の第一歩でもある今日のデート、
思う存分 楽しむぞっ♪と
あれこれ思いを巡らせていたら、


「翔、ボ〜っとしてないで降りるよ。」

「あ、うん💦」

いつの間にか、
これから行くショッピングモールの
最寄り駅に着いていて、

慌てて潤のあとに続いて降りると、

「全く翔は これだから、ほっとけないんだよなぁ、、、」

「❣️(@_@)」

潤が呟いた言葉、はっきり聞こえた!
ほっとけないって。

それって つまり
好きだから ほっとけない、っていう事で
良いのかな?

もし そうだとしたら、、、

俺と潤、相思相愛?


。・°°・(>_<)・°°・。

わ〜ん、嬉し涙が溢れそう、、、