俺が勝手に相棒だと思った同期の男性は、

名前は 松本潤君と言って、

一見 クールで近寄りがたい感じのする人で、

それゆえに、
学生時代は かなりモテていた印象で、
実際 営業所の人達に
俺たちが紹介された時は、

『松本潤、と言います。
どうぞ宜しくお願いします。』
自己紹介しただけで、

女性社員は勿論、男性社員も 
『ほぉ〜♡』という
感嘆のため息を漏らすほどだった。
(俺が自己紹介した時は、誰一人 
そんな感嘆のため息を漏らさなかったのに、、、💧)


そんな松本君だけど、
お昼の休憩時間に話し掛けてみると、
話し方も 声のトーンも穏やかだし、
クールで尖った見た目の印象とはだいぶ違う。


俺に対しても、
同期入社だというのに敬語を使うから

「あのさ、ふたりだけの同期だし、
俺に対して敬語なんて使わなくてもいいよ。」

「いえ、でも 櫻井さんの方が2つ歳上ですし、
人生の先輩ですから。」

「、、、、💦」


たった2つしか違わないのに
〝人生の先輩〟って、、、。

一瞬 俺の事を揶揄っているのかな?と
思ったけど、松本君は 真顔だし、
揶揄っている感じでは 全くない。

でも、
ふたりだけの同期なんだし、
もうちょっとフランクに接して欲しいな、と
思っていたら、、、


営業所の所長が開いてくれた
俺たちの歓迎会の席で、

松本君は あまりお酒が強くないのか、
少し飲んだだけで、顔が赤くなり
隣りに座る俺に いつの間にかタメ口になって、

「櫻井く〜ん、ちゃんと飲んでるぅ?」

「うん、飲んでるよ。」

「うそだぁ、、、全然 顔色変わってな〜い。
もっと飲みなよぉ〜。

「分かった、分かった、飲むから。」

「ふふッ🤭 櫻井君 素直〜♪」
 
そう言いながら、
嬉々として俺のコップに
ビールを注ぐ松本君は、
いつもの雰囲気とは 違っていて
ふわふわしてて なんだかちょっと可愛し、


俺にもっと飲めと言ったくせに、
俺がビールをグイッと飲み干すと、

「あ〜!
ダメだよ〜、櫻井く〜ん、一気飲みしちゃ。
それで 急性アルコール中毒に
なっちゃう人もいるんだから〜、
気を付けないとぉ。。。」

「うん、分かった。
ゆっくり飲む事にするよ。」

「うん、そぉして♪」


こうして、
初めての飲み会で、
松本君とやっと仲良くなれた気がして
喜んでいた俺だったのだけど、、、