歓迎会では、
俺に対してタメ口だった松本君だったけど、

その翌日からは また 元に戻ってしまって、
俺に対して敬語を使う松本君。

折角 仲良くなれた、と思っていたのに、
そう思っていたのは 俺だけで、

俺の勘違いだったのか、、、と思うと
ちょっと寂しい。


だから、
もう少し仲良くなりたくて、

会社が休みの前日である火曜日、
 飲みに誘うと、、、

「ね、松本君
今日 会社終わり、一緒に飲みに行かない?」

「えっ? 今日ですか?」

「あ💦 何か予定 入ってる?
急に誘って 迷惑だったかな?」

「迷惑だ なんてとんでもないです。
誘って頂いて 凄く嬉しいのですが、
この所 残業続きでしたから、
今日は早く帰宅したいと思います、
ですので、
折角のお誘いですがお断りさせて下さい。」

「うん、分かった💦
急に誘って悪かったね。」

「いいえ とんでもないです。
誘って頂いて 嬉しかったです。」

松本君の言い方が あまりにも丁寧過ぎて
社交辞令のように感じて、
返って凹む、、、(◞‸◟)

俺としては、
同じ新人同士、
もっとフランクに接して欲しいし、
もっと仲良くなりたいのだけど、、、。

もしかして、
俺って 松本君に煙たがられているのかな?


そう思うと 
それからは なかなか誘い辛く、
松本君とは おはようとか
今日は暑いね〜とかお先に〜とか、、、
声を掛ける程度で、それ程 会話を交わす事なく、


1ヶ月ほどが過ぎて、、、


初めて 松本君と組んで仕事をする事になり、

「櫻井さん、
どうぞ宜しくお願いします。」

「こちらこそ、宜しくお願いします。
それで 早速なんだけど、、、」

松本君に、
俺が担当するお客様の資料を渡すと、
その資料に真剣に目を通す松本君。

その姿にドキッ❣️

『(@_@)!』
松本君のまつ毛 長っ!しかもカールしてる!
こんなに小さな顔に これだけのパーツが
これだけ綺麗に収まってる、って奇跡的❣️
前世で どれだけ徳を積んだんだ??

松本君を見つめながら、
ボ〜ッと そんな事を考えていたら、

「櫻井さん、あの ところで、、、、
櫻井さん?」

「あっ/// はい ごめん💦
何か 気になる点 ある?」

「あ、いえ、、、
設計プランを出す期限を教えて頂けますか?」

「あ💦 ごめん、言い忘れてたね、
今度の土曜日の13時から、
お客様と打ち合わせする事に なっているから 
出来たら その前日までに
お願いしたいんだけど、、、」

「はい、分かりました。
では 金曜日のお昼までに
お客様の要望に沿った設計図案を 描いて
櫻井さんに渡します。」

「うん、宜しく。」

「はい❣️じゃ 早速取り掛かりますね。」

ニコッと笑って 席を立った松本君を、
俺は まだドキドキしながら目で追っていた。

この胸のトキメキは、、、 何?
俺  一体どうしちゃったんだろう?