翔さんとこうして
2人で並んで歩くのは初めてで、
つい デートだったらいいのにな、、、なんて
考えてしまって その所為で
僕の心臓はドキドキ💓

そんな僕の心を全く知らない翔さんは、

喫茶店に入り、席に着くと、
メニューを僕の方に向けてくれて、

「潤は 何にする?何でも好きなもの頼んで、
俺 奢るからさ。」って僕を見つめながら
優しく言うから、僕の心臓は更にドキドキ💓💓


これって やっぱりデート⁈

今まで 誰かとデートなんてした事が無いから
〝デート〟と〝デート以外〟の境界線が
良く分からないのが残念 (◞‸◟)


でも、
今こうしている事が本当に不思議。

勿論、
翔さんの事 6年間 ずっと想い続けていたし、
諦めなければ いつかきっと会える筈、と
根拠のない自信も 少しだけあったけど、

まさか それがホントに実現するなんて、、、

目の前に翔さんがいて、
その翔さんが僕に優しく話し掛けてくれて、

改めて僕は、
翔さんの事が好きだって思うし、
翔さんにも、
僕の事を好きになって貰いたい、とも思う。


「ねぇねぇ、そう言えばさぁ、
お昼に 味噌汁作ってくれたけど、
他にも何か作ったりするの?」

「うん、勿論!基本 自炊だし、」

「えっ?マジかあ、凄いな潤は。」

「え〜?そんな凄くないけど、、、
簡単なものしか作れないし、」

「イヤ、イヤ、凄いよ。
もう見て分かってると思うけど、
俺なんて キッチン使った事 まだ一度もなくて 
朝はコンビニで買うパンだし
夕飯は 近所のスーパーやコンビニで
お弁当を買うか、
仕事帰りに食べて帰るか、だよ。」

「えっ?でも 夜 遅くに温かいコーヒーとか
飲みたくなったりしないの?」

「どうしても飲みたい時は
コンビニに買いに行くけど、
水道水を飲んでガマンする事が多い、、かな?」

「・・(゚д゚lll)」

翔さんの日常の食生活を知って、ビックリ‼️

でも 逆に考えると、
これは僕にとって大チャンス、、、かも。

まず、
翔さんの胃袋をガッチリ掴んで、
その後、
翔さんのハート♡も、、、(^_^)v

折角のチャンス、
活かさなければ、と

「でも、スーパーやコンビニのお弁当ばかりだと、
偶には家庭料理が食べたい、って
思う事ないの?」

「ん〜、確かに
仕事から疲れて家に帰って来て
テレビを見ながらコンビニのお弁当を食べてて
侘しいな、って思う事も確かにある、、、。」

「あっ、じゃあ もし良かったら僕、
しょおさんの分も夕食 作るけど」

「えっ?ホントに‼️」

「うん、そんなに大したものは作れないけど、
それで良かったら。
ひとり分 作るのも 2人分作るのも、
変わらないから。」

「勿論!勿論!
めちゃくちゃありがたいし、嬉しいよ。
でも、本当にいいの?」

「勿論!
僕も 野菜とか使い切れなくて
余らせちゃう事があるから勿体ない、って
思ってたから、、、」

「ヤッタ〜‼️」


翔さんがいとも簡単に、
僕の〝翔さんの心を射止める為の作戦〟に
乗っかってしまって
ちょっとだけ 胸がチクンとするけど、、、

でも、やっぱり嬉しい‼️

翔さんの口に合う美味しい料理を作って、
翔さんの心を射止めるぞっ❣️