結局 俺は松本さんにされるがまま､､､。
ブラを着けて貰って、
ブラの中には膨らみを持たせる為に、
タオルを入れられ、
ワンピースもチャックが閉められなくて
松本さんに閉めて貰い、
タイツも 上手く履けなくて 履かせて貰い、
それが終わったら今度はメイク。
「はい 此処に座って、こっち向いて。」
ソファーに座らされ、
俺の目の前には 松本さんが座って、
その距離､たった20センチ。
恥ずかしくて 目を開けてられなくて、
ギュッっと目を瞑ったら、怒られた。
「あっ
動いちゃダメ！じっとして！
動いちゃダメ！じっとして！それに目を瞑ってもいいけど、
そんなにギュッと瞑ったら、
アイシャドウが上手く塗れないでしょ⁉️」
「はっ､はい💦」
「ふふっ、素直でよろしい♪」
俺のメイクをしながら松本さんは、
「シャドウは何色にしようかな♪」とか、
「リップは、どうしよう？」とか、
「香水は､どれが翔君の雰囲気に合うかな？」とか､
完璧に俺で遊んでるような､､､
松本さんの〝おもちゃ〟にされる事、30分。
「さぁ、出来た♪
ほら､見て 可愛いよ💕」
松本さんに手鏡を渡されて、
鏡の中の自分を見ると､､､
確かに可愛い､､､と思う。
メイクも厚化粧じゃ無く自然な感じだし、
自分で言うのもナンだけど、
その辺の女の子よりも可愛いと思う。
「ね､可愛いでしょ？」
「は､､､い｡｡」
でも、
俺よりも松本さんが女装した方が、
色白美人で絶対いいと思うけど､､､
「あの､､､松本さんは こういう服は
着ないんですか？」
「ば〜か、俺が女装したら
綺麗過ぎて 他の皆んなが霞んじゃうから
敢えて着ない事にしてるの。
それから、今回は許すけど、〝松本さん〟は禁止、
他人行儀でしょ？」
「• • • (@_@)」
『他の皆んなが霞んじゃう』ってすごい自信！
(確かにその通りだと思うけど)
でも それより〝他人行儀〟って何？
俺と松本さん、他人だと思うけど､､､
もっと近い関係だと思っちゃっていいの？？
「あの､じゃ 〝潤さん〟て呼んでいいですか？」
「うん、まぁ 取り敢えず それでもいいかな。」
〝取り敢えず〟って､､､
他にどんな呼び方があるんだろう？
ボス？、店長？、松潤さん？、
まさか潤って呼び捨て？
ボ〜ッと考えていたら、
「さ､それより もうすぐ開店の時間だよ、
皆んなも もうフロアにいるから、行こ。」
「は､はい💦」
立ち上がって、
潤さんの後に着いて行こうとしたものの､
初めて履くヒールでは上手く歩けなくて
よろけてしまった。
そんな俺を潤さんが支えてくれて､､､