何日か前に、嬉しそうな報告があったばかりの
翔さんから、今夜は溜め息混じりの電話。



「なぁ聞いてくれよ、二宮ぁ〜。
俺 もうダメだぁ。」

「えっ、やっぱり、、、
まぁ 遅かれ早かれ そうなるとは思ってましたが、
しょうがないですよ、そんなに落ち込まないで。」

「何 言ってんだ?
俺 落ち込んでなんかいないけど?」

「えっ?だって松本さんにフラれたんじゃ、、、」

「縁起でもない事 言うなよ。
その反対、、、益々 好きになって、
どうしたら良いか分からないんだ。」

「一体 何が あったんですか?」

「実はさぁ、
潤が 俺のお弁当を作ってくれるんだ。
しかもだよ、
『おかずは何が良いですか?』って、
俺のリクエストに答えてくれるんだよ?
優しいだろ?」

「えっ?本当に??
脅してないですよね?松本さんの事。」

「俺が潤を脅すなんて、
そんな事 する訳ないだろっ!」

「ホントかなぁ?」

「ん、なんて言った?
お前 俺の事、疑ってるだろ。」

「そんな事ありませんよ、
良かったですね(-_-)」

「あっまた 声に心が籠ってない!
でも まぁいいや、、、

それより、 
俺 もっと銀座店にいたいんだ、
だから悪いけどお前
もう暫く俺の代わり宜しく‼️」

「え〜〜〜ッ!!!
そんな事 出来る訳 ないですっ!」

「何で〜?いいだろ それくらい。」

ビックリ、、、というか唖然。

恋は盲目って言うけど、
それにしても 翔さんがそれ程
夢中になるなんて信じられない。

以前 付き合ってた人に、
『お前より 仕事の方が大事』と言った人と、
同一人物とは思えない。


翔さんの思いを叶えてあげたい、という気持ちは
勿論あるには あるけど、

だからといって、
『はい、分かりました。』
言えるような案件じゃない。

新人研修という名目で
1ヶ月と期間を決めて銀座店に行ったのに、
それを延長なんて、、、

「絶対 無理ですからね。
1ヶ月という約束で行ったのに、
約束を破るんですか?」

「それを言われると、、、
分かったよ、仕方ない...約束 守る(◞‸◟) 」


ちょっと可哀想な気もするけど、、、


「あ〜あ、もうちょっと物分かりのいい
秘書だったら良かったのに、、、
二宮 鬼だからなぁ」

「• • •もやもや 」


ちょっと可哀想なんて思って損した。。。


でも、
一途な翔さんの思い、、、松本さんに届くといいな、

そんな事を思いながら電話を切った。