潤と2人で迎えたクリスマス、

潤に喜んで貰う為に 一生懸命考えて、
心を込めて準備したもの。

豪華なものでは なかったけど、
それでも 潤は凄く感激してくれたし、
俺のプロポーズにも『はい』って答えてくれた。

その時 撮ったツーショット写真は、
2人共 笑顔だけれど、頬には涙が残っていて、、

俺にとって(多分 潤にとっても)
一生忘れる事の出来ない
最高のクリスマスになった。



あぁ、あのクリスマスから
もう5年近く経ったんだ。


潤が仕事で福岡に行っているから、
パソコンの中の【my bae(天使)】の
フォルダを開き、
5年分の潤の写真を見て〝潤不足〟を補い、
 
一人寂しく 夕飯の準備をしていたら、
(潤が作り置きしてくれてたものをレンジでチン)


プルルル

携帯の音。

『潤からの テレビ電話だ!』

急いで出ると、そこに映るのは 潤じゃなくて

ヤッホ〜!
翔 元気ぃ爆笑

満面の笑みのお袋。

なんだよ、お袋!
俺 今 潤からの電話を待って...

翔さ〜ん♡

画面に映るのはお袋だけど、
そこから聞こえて来たのは、
間違いなく俺の愛する潤の声。

どうして??
どうして、お袋と一緒にいるの?

画面に潤が映って、

あのね、さっきホテルで会ったの。
偶然 こっちに旅行で来てたんだって、
しかも ホテルも同じなんてすごくない?

翔さん こんばんは〜、

あっ こんばんは、

ね、ね、うちの母さんも一緒なの音譜

嬉しそうに話す潤は、弾ける笑顔で、、
潤の 笑顔は、抜群に可愛いし、 
その笑顔が見れたのは嬉しいのだけど...。

あのね 、
これから 3人で夕ご飯食べるから、
また あとで電話するね、

じゃ、翔 そう言う事で、、またね〜。

あっ、ちょっと 待っ...

俺の言葉は 完璧に無視され、
呆気なくテレビ電話は 切れてしまった。



携帯を見つめて呆然とする俺。

潤は〝偶然〟って言ったけど、
こんな偶然 信じられない。
これは絶対 潤の事 大好きなお袋が 
潤の出張を知り、 
それに合わせて旅行を計画したに決まってる。


俺だって 出来ることなら、
潤と一緒に福岡に行きたかったショボーン


潤の隣りは、俺の定位置だぞっ!
お袋 邪魔‼️

面と向かって言えないから、
暗くなった携帯の画面に向かって叫んだら、
余計に寂しくなった。

こうなったら クリスマスの為に買っておいた
とっておきのシャンパンを1人で飲み干してやる!


あぁ、でも やっぱり寂しいよぉ...
.°(ಗдಗ。)°.

潤、早く俺の元へ帰って来て〜!