潤への質問は、
原ちゃんの『好きな子は いる?』から始まって

その後も、

『甘いものは好き?』
『好きなスポーツって何?』

そんな どうでもいいような質問にも
丁寧に答える潤。

甘いものは、ケーキとかも好きだけど、
僕が一番 好きなのは わらび餅かな?
翔くんも甘いもの 大好きだよね?

あ、うん。
俺は 和菓子も洋菓子も 
甘いものなら なんでも好きかな?

私も、私も♪
ね、私 美味しい和菓子屋さん 知ってるから
潤くん 今度 案内してあげる!
(なんで潤だけ誘う訳?
勿論 俺を誘って欲しいって訳じゃないけど、
潤を1人でなんか ぜ〜たい行かせませ〜ん!)


えっと好きなスポーツは、
小さい時 野球をやってたから野球も好きだけど
サッカーの試合を観戦するのも好き。
翔くんも サッカー好きだよね?

うん、昔 やってたしね、

あっ、私も!
ウチの弟が、 少年サッカーチームに
入ってる関係で、
私もサッカーが好きになったんだよね。
(弟の事まで持ち出して来て 潤にアピールするって、、、
そこまでするか?って感じ、、、(-_-;)  )
 
こうして
しょうもなさ過ぎる
潤への質問は 昼休みが終わる5分前まで続き、

ね、もう良いだろ? 5限目 始まるし、

ま、仕方ないね、
今日は これで〝良し〟としようか、、、

うん、そろそろ戻った方がいいね。


何とか女子たちが教室に戻って行って、

潤、ごめんね。
うちのクラスの女子が、、、

ううん、全然。
だけど 僕 翔くんの事 上手く話せたかなぁ?

ん?どういう事?

♪キンコンカンコン♪

午後の授業開始の予鈴が鳴ってしまったので、
潤の言った言葉の意味を聞けないまま、

『今日 一緒に帰ろう』という約束だけして
教室に戻ったのだけど、、、

午後からの授業中も
潤が言った言葉が、気になって、気になって、、、

『翔くんの事、上手く話せたかなぁ』って何?


悶々とした時間を過ごし、
漸く迎えた放課後、

ホームルームが終わって、
クラスメイトからの誘いを全て断り
急いで潤の教室へ向うと、
既に潤は廊下に出ていて、
俺の事を待ってて くれてた❣️
(めっちゃ 嬉しい♡♡)

潤‼️

あっ、翔くん!

ごめん、待たせた?

ううん、今 終わった所ニコニコ

どうだった? 高校初日は、

俺の質問に、

ん〜とねぇ、

潤は 少し考えてから、
今日一日の出来事を順番に話してくれた。

〝自己紹介で緊張した事〟
〝委員決めで風紀委員になった事〟
〝職員室や図書館 体育館などを見て回った事〟


そして....

あの....
翔くん、僕 大丈夫だったかなぁ?

えっ? 何が?
突然『大丈夫だった?』と聞かれて??の俺に、

昼休みの事...

そうそう 俺も聞きたいと思ってたんだよ、
『翔くんの事 上手く話せたかなぁ?』って、
あれって どういう意味?

だって、
翔くんのクラスの人達、
僕に翔くんの事を聞きに来たんでしょ?
翔くんに直接 聞くのが恥ずかしいから、
幼馴染みの僕だったら、
子供の頃の翔くんの事もよく知ってると思って、
僕の所へ来たんだよね?

• • •びっくり

どうりで! ...納得。

女性陣の質問に、
『僕は〇〇だけど、翔くんは. . .』とか
『翔くんも、僕と一緒だよね』とか、
全ての答えに〝翔くん〟を付けていた。

潤は 勘違いしたんだ!

最初に潤に質問した原ちゃんも、
『潤くんに 教えて欲しい事がある』
っていう聞き方だったから、
勘違いするのも無理もない。

でもまさか、そんなふうに思って答えてたとは。

そっか、、そうだったんだ!

潤の〝可愛い勘違い〟に大納得の俺に、

翔くん、何でひとりで納得しちゃってるの?
僕 全然 分からないよ💢
僕 おかしな事を言ったらいけない、と思って
本当に気を遣って話したんだからね!
それなのに翔くんたら...ショボーン

ごめん ごめん 潤に気を遣わせてしまって、
潤、ありがとね、感謝してるよ。

ホントに?

勿論!
そうだっ
お礼になんか奢るよ、何がいい?

やった♪

あっ、あんま高いものはNGで。

うん、分かった

『何にしようかなぁ?』と言って、
目をくりくりさせ 考えている潤。


(やっぱり、俺の潤はサイコーに可愛い❤️)