潤がもうすぐここにやって来る。

そう思っただけでワクワク ドキドキして
落ち着かない。

潤に早く会いたい。

校門の前を 行ったり来たりしながら、
西田の運転する車を今か今かと待っていた。





『来た‼️』


潤が、車から降りて俺の目の前に立った。

ちょっと戸惑っているようだけど、
それでも 俺を見て少し笑顔になった。

夢を見ているような気分。

嬉しくて 1人 テンションが上がりまくり、
気持ちばかりが焦ってしまう。

あっちもこっちも案内したいし、
俺の事を知って欲しいし、
潤に『来て良かった』と思って貰いたい。

なんか、俺だけが浮かれててバカみたいだけど、
いつも〝冷静 沈着〟と言われている俺が
こんなふうに浮き足だったのは初めてで、
自分でもコントロールがきかない。



潤は、初めこそ戸惑っている様子だったけど、
俺が白櫻の中を案内すると、
『まるで美術館に来たみたい!』
と 目を輝かせていて、
特にステンドグラスが施された窓を見た時は、
わぁ、きれい!
と感嘆の声を上げて その場から動かずに
ずっと見上げていた。



ステンドグラスを通して
冬の柔らかい光が差し込む。

その光の中に立つ潤は、
キラキラして すごく美しく、
俺はそんな潤から目が離せない。


俺の目に映る潤は、
七色の光を纏った〝光の天使〟だった。