あぁ、俺 しょおさんに会いたい気持ちが強過ぎて
とうとう幻聴が聞こえて来たみたい。
周りを見廻しても、
しょおさんの姿はどこにもないのに、
『潤』
と呼ぶ声が 確かに聞こえた。
でも、
俺の見える範囲にいるのは、
犬を散歩しているおじいさんだけ。
じゅ〜ん!
こっち、こっち〜‼️
やっぱり聞こえる、しょおさんの声。
周りをもう一度 見廻すと、
道路の反対側に、見た事のある高級車が
停まっていて、
その車の窓から身を乗りだして、
しょおさんが手を振っていた。
潤、今そっち側に行くから待ってて‼️
うん、分かった〜‼️
やっぱり、来てくれた!
胸が熱くなって、今にも 涙が こぼれそう。
潤、お待たせっ‼️
ん? 潤 どうした? 泣いてる?
泣いてなんかないよ。
ちょっとだけ頬を膨らませながら言ったら、
しょおさんは、
潤は、可愛いな。
そう言ってニッコリ笑った。
なんだか、凄く子供扱いされてるみたいで
ちょっと納得いかない
不服そうな俺の事は、スルーされて• • •
潤にお願いがあるんだけど、
聞いてもらえる?
ん? 何?
俺に出来る事?
俺の誕生日、潤に祝って貰いたいんだ。
お願い出来る?
俺が しょおさんから言われたかった言葉
うん
それしか言えなかったけど、
本当は しょおさんに飛び付きたいくらい嬉しかった。