潤、ベッドに行こうね。

ん、

返事は するものの目は瞑ったまま。

潤く〜ん、
ベッド行くよ〜。

らりがぁ〜?

『何が〜?』じゃなくって、
ベッドだよ〜。

ん〜、わかったぁ〜。

『良かった〜ベッドに行ってくれる。』
と ホッとしたのも束の間、

立ち上がろうとするものの、
足元が覚束なくて、よろけてしまった潤。

『あっ、危ない‼︎ 』
支えようとして咄嗟に出した俺の腕は、
潤をしっかりと受け止めた。
けれど• • •

ドキン♡

アクシデントとはいえ、
〝潤をしっかり抱きしめている〟という現実に
心臓はバクバクするし、潤に触れている俺の体は 
どんどん熱くなり、それに呼応して〝オレ自身〟も
変化しているのが分かる。

『キスしたい』
『愛し合いたい』
そんな思いが頭の中を駆け巡るけど、
お酒に酔って 意識のない潤に襲いかかるなんて
そんなカッコ悪い事はしたくない。

潤を支えるように 潤の腰に手を回し、
ゆっくりとベッドルームに向かいながら
必死で、
『ガンバレ‼︎ 俺、邪な思いに流されるな‼︎ 』
と自分自身を励まし、
何とか辿り着いたベッドルーム。

ベッドに潤を寝かせると、
ニコッと笑ってくれたような気がした。


気持ち良さそうに眠る潤の頬は
ほんのりピンク色で、
くうくうと寝息が漏れる唇も、
瞑った瞳を縁取る長くクルンとした睫毛も、
全てが愛おしい。

潤の寝顔を見つめていたら、
やっぱり どうしてもガマン出来ない。

ちょっとだけ…。

潤の額に掛かっている前髪をそっとかき上げ、
おでこに〝チュッハート〟とキスをした。


潤、これくらいは許してくれるよね?