潤、
はい!
そんなに緊張しないで
それに、敬語はやめない?
優しい笑みを浮かべて話す櫻井さん。
あの、でも…
6歳も年上の人にタメ口というのは
ちょっと無理です。
そんな事、言わないで。
敬語は 禁止、それから櫻井さんも。
だって俺たち〝恋人同士〟だよ?
櫻井さんの言葉にかぁっと顔が熱くなるのが
分かる。
〝恋人同士〟
そう、僕と櫻井さんは恋人同士なんだ。
なんかちょっとくすぐったい。
じゃあ、
〝しょおさん〟って呼んでいい?
もちろん‼︎
櫻井さんよりも その方が何倍も嬉しいよ♡
それから…
潤、ちょっと待っててくれる?
そう言って、隣の部屋に行ったしょおさん。
しょおさんを待っている間、
リビングの扉を開け テラスに出た。
眼下には 広々とした公園、
左手側には 日本一のオフィス街が見える。
ここは、
しょおさんと出会わなければ、
多分 縁のなかった場所、見る事のなかった景色。
僕のこれから…
しょおさんと出会った事で、
大きく変わっていくのかな?
潤、ここにいたんだ、寒くない?
うん、大丈夫
しょおさんと2人並んで
ここからの景色を楽しむ…筈だった。
しょおさん、もっと こっちに来て♡
いや、ここからも景色はよく見えるよ
しょおさん、
もしかしてだけど 高所恐怖症?
…
何でも完璧に出来そうなしょおさん。
そんなしょおさんの全然違う一面が見られて
凄く嬉しかった。
『しょおさん、かわいい💕』