櫻井さんの話は 、
常識では考えられないような内容だったけど、
僕の胸に ストンと落ちてきて、
その言葉に嘘はないと思った。

僕の目を見て話す櫻井さんの表情は、
真剣そのものだったから。

僕の心の中にも、
ずっと前から櫻井さんがいたのだと思う。
だから 何度も夢に見た。

今まで、誰とも付き合って来なかったのも、
櫻井さんへの想いが心の奥にあったから。

僕の気持ちは ずっと変わらず
櫻井さんに向かっていた。

それを きちんと伝えたい。

櫻井さん、あの…

ん?

僕は…
緊張して声が上ずってしまった。

櫻井さんが僕を見つめるから、
尚更 ドキドキして声が出ない。

やっぱり無理だ、言葉で言うのは。

だから、思い切って

チュッ♡

僕の想いを込めて櫻井さんの頬にキスをした。


櫻井さんは、目をパチクリさせて
驚いていたけれど、

潤 ありがとう、嬉しいよ♡

そう言って僕をギュッと抱きしめてくれた。