《S》
しょうちゃん、しょうちゃん‼︎
お願いがあるんだけどっ‼️
まさきが俺たちの教室に
ものすごい勢いで飛び込んで来た。
まさきの〝お願い〟は
大抵 ロクなものじゃないから、
お願いされないうちに…
やだ‼️
すると隣にいたじゅんが、
しょおくん、
まぁくん まだ何も言ってないよ？
聞く前に〝やだ‼️〟って言ったら
まぁくん かわいそうだよ
そうだよ しょうちゃん、
何にも聞かないうちから そんな事 言ったら
かわいそうだよね〜、
じゅんちゃん
全く まさきのヤツ、
優しいじゅんを味方に付けて
とは思うけど、
まぁ、全然 話を聞かないで断るのも
かわいそうだし…。
そのお願いを聞いてみると、
今度のテスト 教えて。
お願い、神様 しょうくん💚
はあ？
テスト教えてって…。
あっ、間違った‼︎
もうすぐ期末テストあるでしょ。
だから、勉強 教えて！！
お願い‼️
あの、まさきくん？
まさきくんは 11年生、
俺は10年生だよ？
なんで、学年が上のまさきくんに
俺が教えるんですか？
だって〜、
しょうちゃんは、神様クラス
修了してるじゃん‼︎
めちゃくちゃ頭いいんだから
ケチケチしないで教えてよ〜。
しょおくん、僕もちょっと わからない所あって、
教えてほしいんだけど、一緒に いいかな？
もちろん いいよ 大歓迎‼︎
大歓迎‼︎なんで、まさきが答えてんの？
じゅんは俺に聞いてるのに
しょおくん ダメ？
もちろん、じゅんは OKだよ
良かった〜
３人で頑張ろうねっ‼️
（まさきがいるのは少し残念だけど）
じゃあ、早速 今日の放課後からねっ
あっ、そうだっ‼︎
しょうちゃん、もうテストまで時間ないから
出そうな問題とその答えだけでいいよっ‼️
そこだけ覚えるから。
まさき〜
しょおくん、怒らないで
まぁくんも、テストまで あまり時間ないけど
出来るだけ頑張ろうよ、ね♡
じゅんちゃん、優しい〜 ♡
俺 頑張る！！！
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜その日の放課後〜
さあ、じゃ 始めようか。
こうして始まった３人の勉強会。
どうしても俺は、じゅんの方に目がいってしまう。
じゅんは、自分で一生懸命 考え 答えを出して
『これで 合ってる？』と、俺に聞いてくる。
そんなじゅんが本当に愛らしい❤️
ささやかな幸せに浸っていると…。
あゝ、ダメだ‼︎ 全然わからない。
しょうちゃん、助けて〜‼️
まさきの悲痛な叫びで、現実に戻される。
そんな感じで２時間ほどが経ち、
そろそろ終わりにしようか？
うん
そだね〜
しょうちゃんのお陰で助かった〜
アリガト‼︎ お礼に チュッ💋
じゃあ 僕も、
アリガトしょおくん チュッ💋
俺の右頬に、まさきのキス。
左頬には、じゅんのキス。
同じキスなのに俺の左頬だけが何故か熱い。
このキスをもたらしてくれた まさきに、
感謝カンゲキ雨嵐‼️
『アリガト まさき。
明日も、誠心誠意 教えるからヨロシク‼️』