あ ん こ を 巻 い た 朝








雨の朝。

ほんの少しだけ、

気持ちが沈みがちになるけれど。



シナモンロールの成功に

気を良くして、


今朝は

シナモンの代わりに、

あんこを広げて巻いてみた。





生地は、いつもの

オートミールとお豆腐のハーフ&ハーフ。






パンを割ると、 
くるくるの渦の奥から、 
赤紫色のあんこが顔を出す。



焼き上がりに、
ほんの少しのバター。 


シナモンの香りの代わりに、 
小豆のやわらかな甘み。 


横には半分にした
でこぽん。 




底を少し切ったら、

小さなハート。


小さなハッピー。



焼き上がったパンを、 
いつものプレートに載せていると、
うしろからのぞき込んで、
パートナーがつぶやいた。 


「薔薇の花みたいだね」 


それって
均等に巻けてないってこと?


ただ科学の世界では、
 「完全な対称は、生命感を失う」 
のだとか。 


それに自然界の花だって、
実は完全対称じゃなくて、
ほんの少しずつズレているらしい。 


客観的には、
均等に巻けてないのかも。 


でも目的的には、
“花寄り”の巻き方ができている
ってことにしておこう。 


それにパンって本来、 
麦の渦から生まれた食べ物。 


そこから
花が咲いたみたいに見えたなら、 

それはむしろ
朝の小さな奇跡の形かもしれない。  




お昼は、

冷蔵庫で

出番を待っているものたちに

魔法をかける時間。






少しだけ残っていたご飯を

ライスコロッケに。



卵の代わりに、

ヨーグルトをからませ、


小麦粉の代わりは、

きな粉。


米粉のパン粉は、 

こんがりと空焼きしてから、

まとわせる。






​添えたのは、

塩麹だけで味を整えた野菜スープ。



そして、

サト愛さんに教えてもらった

人参ドレッシング。





​鮮やかなオレンジ色は、

朝に出会った、

あのハートのデコポンを

思い出させる。



​誰かに教わったレシピが

自分の日常に溶け込んでいくのは、

なんだか心強い。



​またひとつ、

小さなハッピー。



​ハッピーになったもん勝ちってことで。

 


今日も、また


そんな一日。