副題:ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯
エリザベット・ド・フェドー 著
田村愛 訳

あらっ、この著者、お名前にドが付くのね

**内容**・・あまぞんさんより
香水調香の先駆者が、18世紀のパリにいた。優雅なパルファム、匂い袋、入浴剤を次々に生み出したジャン・ルイ・ファージョンは、フランス王室と貴族を顧客に、香水商として手広く成功を収めていた。だがフランス革命の嵐が彼の立場をもおびやかし、獄中へとおとしめる。著者は、これまで秘められていた彼の生涯を膨大な公文書から丹念に掘り起こし、フランス革命前後の華やかで切迫した宮廷を、芳香で彩った調香師の全容を鮮やかに、現代に蘇らせる。
**著者**
歴史家。1997年ソルボンヌ大学博士論文[香水商]著。ヴェルサイユ香水学校教授。シャネル、ゲランほかのフランスの著名な香水メゾンのコンサルタントも務め、数々の香水開発に携わる。2006年ヴェルサイユ宮殿とともに「Le Sillage de la Reine (王妃の後香)」という香水を発表。本書にて、2005年ゲラン賞を受賞。
主人公は代々続く香水店というか香水を調合する店主。
いろいろな香料や香水の名前が出てきて・・・スゴイ世界ね。
とにかくも、王妃がとんでもなく贅沢で軽薄で繊細で天然だったってことと、
宮殿が超汚かったってことは、よーくわかった。
王妃は革命後に逃亡する際に、
たんすやら食器など大量にブリュッセルに送る。
豪華なでかい馬車で移動。
召使の密告で、逃亡前からばれてた。
香水も新調。リストがすごい~
「クリスタルの小瓶、パウダーケース、クリームの入った箱を各職人に発注。
主人公も、トリアノン香水、ファージョン風パウダー、ポマード入りケース、
ラベンダー・ウォーター、セレストウォーター、スヴランウォーター、オレンジフラワーウォーター、
ラベンダーエキス、気つけ薬や強壮用の塩、入浴剤入りサシュ(におい袋)、
ベルガモンエッセンス、ヘリオトロープポマード、レモンポマード。」・・・一部略
他にも、髪結い師も連れて行ったとか~やれやれ

捕まるとか思ってなかったみたい。見逃すと。
革命後、主人公は逮捕されたけど、裁判で無罪になり、釈放されたそうで良かった。
すごい調べて書いたのね~と思える、
フランスの激動期を別の角度から描いた作品で面白かった。