著者:宮城谷昌光
上下巻
直木賞受賞作。
  
全2巻と短めながら、文章がまとまってて無駄がない。
絶世の美女・夏姫の波瀾万丈すぎる生涯を描きながらも、古代中国・春秋時代の国家の盛衰を表現。
それにしても当時の王・臣下は生き抜くの大変・・・臣下による王の暗殺も多いし。
戦争してばっかり。
 
他にも同じ作者のいろいろ読んでいる。
「太公望」はもっとすごいストーリー。周の話だからもっと古いお話。
駆け引きや因縁、運命とか絡みまくりで、ストーリーが超波瀾万丈。
剣や文字のことも出てくる。どちらもそれ自体に意味があり霊力だと考えられてたとか。
 
まーーちょっとやりすぎ、因縁多すぎ、うまくいきすぎで
実際はそこまでじゃないのでは?だけどね。
 
それにしてもあまりに古い話なので、書くの大変そう。
古ーい歴史書も、王がどうなった、戦争はこうなったとは書いてあるだろうけど
生活とか風習とかはわからないよね。
これ、紀元前の話なわけで・・・
 
 
・・・・・
風習といえば、当時の「車裂き」の刑の話も。
当時は死体を車で轢いて、骨を砕き、その後死体は埋めず(土に触れさせず)朽ちさせたとか。
死者の魂が土に還らず、祟らないようにとのことらしい。