藤巻健史の言(3)。。 | たいくつ親父のひとり言(パートⅡ)

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亭主敬白

4. 日銀の米国債購入

上記2に書いた日銀の米国債購入だが、間違ってほしくないのは、「日銀が米国債を購入すること」で日本国の危険な状況が改善するわけではない。Xデーが先に延びるだけだ。

ただ私が、この政策を強調するのは、日本の困窮期に財務省の保有する外貨準備だけでは国民の生命、財産を守りきれないと思うからだ。日銀も$をため込んでおいてくれたら、その買い込んだドルで困窮期に国民が必要な食料、原油、高額医薬品等を海外から購入できるからだ。食料、原油、高額医薬品を外国は円では売ってくれなくてもドルなら売ってくれる。

5.日本国は沢山の財産を持っているから大丈夫か?

「日本国は沢山の財産、それも金融資産を持っているから大丈夫」という説が巷に流れている。戦争末期の大本営発表を思い出す。そのために財政再建が不可能になったのなら日本人にとって不幸なことだ。

例で考えよう。友人が会社を興したいと言ったので私の全資産を使って出資した。私の資産は100%流動資産(と見える)株である。しかし、友人が、収益を上げることには全く興味が無く、私から得た全額を水源を守る研究に使っていたとしたら、その会社は社会にとって極めて有益であっても、株価はゼロだ。

融資だったとしても、その友人から資金を回収するのは不可能だ。

企業が倒産するのは、通常、「資金繰り倒産」である。バランスシート分析で、(それも簿価評価で)この会社が大丈夫か否かを判断する人は民間にはいない。国の分析も同じだ。日銀が異次元の質的量的緩和を辞めたら、誰が私の給料を出してくれるのか(そんな事はどうでもいいが)?誰が尖閣を守る自衛隊艦船の原油代を払ってくれるのか?支払期限がきたお金をどこからひねりだすのか?橋や道路の一部という現物支給?水源総合研究センターへの出資金を転売する??

国は多くの金融資産を持っているから「民営化」や「出資引き上げ」で何とかなるというのは時間的な面からも貸金の性格からしても無理なのだ。

国が資金繰り倒産をしたくなければ、日銀が紙幣を未来永劫に刷り続けなければならない。紙幣価値が急落(=ハイパーインフレ)してしまう。