AI技術者に殺到するヘッジファンド。。 | たいくつ親父のひとり言(パートⅡ)

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亭主敬白

ヘッジファンド業界は今、大きな変化に襲われています。

元々金融業界というところはコンピューター化の波に晒されやすいところですが、

特にここ最近のAI、人工知能の発展によってヘッジファンド業界全般が驚くベき影

響を受けつつあるのです。その実体を追ってみます。

●ヘッジファンド人気低下で、余儀なくされるAI導入

ヘッジファンド業界は今、大きな資金流出に苦しんでいます。

何しろ期待する利回りを上げることができないのです。

今年もブレグジット(※ブレグジット(Brexit):Britain(イギリス連邦)とExit(退出)を

組み合わせた造語)という思いもしないような英国の国民選挙でEU離脱が

選択されるということがありました。


また日本だけでなく世界的に異常な低金利となって、収益を安定的に上げる

投資対象がありません。

実際、多くのヘッジファンドは、運用成績が思うような水準にまで届かないために

解約の憂き目にあっているところも多くなってきました。


米国株は今年に入って好調な動きとなり、ナスダックは史上最高値を更新中ですが、

そのような勢いにヘッジファンドの運用成績は追いついていません。

これでは投資家としてはヘッジファンドの運用を任せるより、自らナスダックの

ETF(上場投資信託)でも購入している方がいいわけです。

このため、ここにきてヘッジファンドからはかつてないほどの大量の資金が流出中です。

今年7月にはヘッジファンドから252億ドルの資金流出があったのですが、

これは2009年4月以来の大きさで、あのリーマンショック後の解約ラッシュに

次ぐような状態に至っているのです。

一連のヘッジファンドの人気低下の中に、ヘッジファンド業界における構造的な

変化も起こっています。
それは人間が主体となって行う投資手法より、ヘッジファンドの中でもAI(人工知能)を

主体として行う投資手法の方が運用成績が各段に良くなってきているのです。

ヘッジファンド業界では今までの勘や経験に頼るようなスーパースターのカリスマ

投資家の影は薄くなってきて、AIを駆使したコンピュータートレーディングを多用する

ところが絶対的なリターンを取るようになってきています。

かようにヘッジファンド業界にもAIによる驚くべき侵食がなされてきているのです。
(つづく)