異種格闘技戦⑥おフランス? | それでも地球はまわってる

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2010年1月に人生初めての手術を受けました。
卵巣がんⅡа期でした。
術後治療のため2010年5月まで6クールの化学療法を受け、同年6月から晴れて経過観察に。


ただいま新たなライフスタイルを手に入れるために、絶賛アイドリング中です。

〈ここまでのおさらい〉 

◉業務中の不可抗力で腰を負傷し指定病院に緊急搬送
◉至急のレントゲンで腰椎圧迫骨折との診断
◉MRI、CT、骨密度測定(DEXA)、血液、心電図、を経て入院病棟へ
◉尿カテ入れて尿検査も終えオムツを装着後安静を言い渡され初日は就寝
◉痛みと安静のため、寝たきりで何もしないまま一日が過ぎる

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二日目、三日目のメモにはこんな記載が。
朝起きて、整容(顔拭くだけ)、朝食とって、検温、血圧測定、手足をもぞもぞ動かして、昼食になって、右向いたり上向いたり動かせる部分だけ動かして、夕食になって、消灯。

基本姉が仕事帰りに様子を見に来てくれる以外誰とも関わらないだだ寝ていていい一日。
…なんて贅沢な。
なんて言っても仕事も家事も介護もしないで寝ていてよいという贅沢さにほくほくすらしていました。
不便といえば排泄が尿カテ&オムツであることと、夜勤日勤などで交代し、来る看護師さんが変わるたび、現状の説明をしなくてはならないことくらいで。
あと、痛みなく動かせる部位が限られていて生活に制限があるくらいで。
あと時折角度によってびっくりするくらい痛い時があるくらいで。
まあ、出来ないことは多々あって不便ちゃ不便ですが、開腹手術を受けた夜の辛さを思えば、なんてことはありません。
こんな生活、長くは続かないだろうとたかを括っていたこともあって、この時はまだ余裕がありました。

ちなみに、三日目には技師さんが来て身体の動きを制限し骨を支えるためのコルセットの採寸をしてくれました。
オーダーメイドで、体型にあったものを装着する必要があるとのことです。

…コルセット?
コルセットちゅーたら、マリーアントワネットやらスカーレット・オハラが舞踏会のドレスの下でウエストをぎゅーぎゅー締めるアレ?

固まっている私に、こんなヤツですとパンフレットを見せて下さり、いよいよ採寸というときに、技師さんが、気になることを言ったのです。

『通常ですと破裂骨折の方には胸の位置まであるものをお勧めしているんですが、lilyさんの場合、先生のオーダーが短いほうだったんですよね…でも念のため、胸まであるほうでもお作りできるように採寸しておきますね』

ん?
なんて?

…なんか聞き慣れない名前が出たな今。

そう気がつきはしたのですが、人間てほら働いちゃうんです正常性バイアス。

私、圧迫骨折って言われてるもん。

きっと技師さんの勘違いでしょ、なんて自分を納得させ、深くは追求しませんでした。
 
全然進まないのでまだまだ続きます…

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後日届いたコルセット。
ほらやっぱり舞踏会のやつじゃん!!笑

この紐は後ろ側で、前には太いがっしりしたマジックテープが3本ついています。
骨盤ごと巻いて、ウエストを捻らないようにしてくださいとのこと。

コルセットは採寸後、1週間程度で出来上がります。
物にもよりますが、軟性の短いもので3万円前後、硬性の長いものだと10万円前後です。
花柄や黒レース柄、なんてデザインものもありましたよ。

一度は自腹で全額支払いますが、福祉装具ですので申請すれば健康保険から6割返ってきます。
会社勤めの方は協会けんぽ、自営の方は市役所で申請のご相談を。