来年3月から、新国立劇場の舞台監督になる上村聡史演出作品。






ちょうど100年前のロシア皇帝制が崩れたきっかとなる、キーウを巡る領地争いに、参戦した、
白衛軍(皇帝ニコライ二世軍)、最初は強力関係にあるゲドマン軍(ゲトマンは中華系)とドイツ軍vsペトリューラ軍(ウクライナ人民共和国、人民主義者、農民たち)vs赤軍(社会民主労働党)の、三つ巴の戦いの物語。

が、戦う場面はぼぼなく、外で戦う銃声で、白衛軍の大佐宅に住む、妹エレーな(前田亜季)と弟ニコライを忠臣に集まる、立場の違う兵士たちと、虚弱により兵役逃れした従兄弟の意見の対立ふくめの話。
前日よる、皆で乾杯した次の日に、状況がかわり、ドイツ軍とゲトマンに引き上げられた白衛軍は、ペトリューラ軍に潰され、やがてペトリューラ軍も赤軍の手に落ちる。

そんな中、政府要人のエレーナの夫は自分だけ安全圏のモスクワに渡り、白衛軍の大佐である兄アレクセイは、若い兵士たちを逃がし、自分は敵の犠牲となる。
それを見ていた弟ニコライは九死に一生を得るも、精神がやられる、
最後のたった1人の女性エレーナの、戦争はいつも、弱き立場のものを翻弄し傷つけ、殺され、意味のあることはない、との独白に、すべてが集約している重い、暗い過去の物語でした。

そして、その愚かなことを、同じキーウというところで、100年後の今起こしている戦争をやるという、愚かな間違いをやる国は、いつこの愚行を辞めるのか?
怒りがふつふつと湧きました。

新国立劇場の中ホール、奥行きが深いのは知ってましたが、今回は、敢えて、客席9列目までを舞台にして、回転する②場面を作っました。
こんなに深くて広い舞台は初めてみたかも。

暗い話だから?観客少なくて、一般発売で買った私、なぜか?3列目ドセンでした💦
観客、年配者の男性おおし。
白衛軍自体、あまり知られない存在だったらしい、
負ける時に、大佐は戦後若い兵士たちが辛い目に遭わないように、名簿をすべて焼いた場面も印象的でした。→それをしていて、逃げ遅れた。

事前に、上村さんと歴史背景を編纂した教授のレクチャーが別日にあったそうで、それを観た友達は時代背景やらロシア人特有の考えかたがわかり、より舞台鑑賞が理解できたと話してました。

今週月曜に下痢で3レッスン仕事飛ばしてしまい😱💦
どうにか、観に行けて良かったな。