東京芸術劇場シアターイーストにて、

寛一郎は、三國連太郎さんを祖父に、佐藤浩市さんを父に、お母様は舞台役者だったとのことで、蜷川作品にも出たらしい。


身長も高いし、顔も濃いので、舞台向きであると思うのですが、舞台には出ない佐藤家の家訓で??で、今回が最初で最後の舞台とか、だが、芝居も上手いし、なにより、今回の難解な脈絡のない、とうとうと流れるセリフを淀みなく、一言も間違えることなく、すごいなあ、と思いました。
だから、また舞台やってもらいたいですと、最初に要望を書いちゃいましたが。
席は一般販売で買ったが、2列め上手センター通路より、近くて、シンプルな黒の舞台と、椅子、机、脇に果物、下手側に、3人の指導者?がいるだけ。

物語は、実在の人物。
カスパーハウザー、生まれてから16年間、地下の牢獄に閉じ込められていた孤児が、人間界へ出され、人としての振る舞いや生活することを教えてられる過程を描いています。

最初は歩けない人形のような、病院の制御服を着せられてるように見えるたっぷりめの衣装、しかし裏地は真っ赤な生地。
これから、すこしづつ、人間になるとともに、赤が目立つように服を見せるようになる。

まずは、立つこと、座ることの練習、体なグニャグニャだから、体を支え、少しづつ動かす動作を、5人のダンサーがうごかしていく、本人にはまだ意志がないので。

言葉も最初ははっきりと発音できず、何を言っているかわからないが、3人の指導者が、会話をただただ真似することから始めるが、本人からしたら、何の意味とかわからない状態からの会話?一方通行の言葉の羅列を、ただただ言うので、観ている観客は、時には眠気に襲われたり、苦々しく思うかもしれない。

100分休憩なしが、ちょうどよい、パンフレットによると「言葉の拷問」だそうです。

寛一郎、大河でインパクトありましたが、舞台でも、無表情ゆえの、虚しさや悲しさも見て取れ、意外に→まだ新人というイメージの失礼だが、上手かったです。