こんにちは
心理セラピストの野沢ゆりこです。
おもに東京・千葉で活動しています。
野沢ゆりこのプロフィールはこちら
どんな人に向けて活動しているの?
自己否定が強い
自分責め、罪悪感が強い
そんな人が過去はどうであれ、
「私っていいな」に変わるセラピー
を目指しています。
猛暑といい、先日の津波警報といい、自然に対して人は無力ですね。
今日から8月ですね。
少し気温が下がりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
この先も暑さに負けないように何とか凌ぎましょう。
水分、栄養と睡眠ですね。。。
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「わからない」が口癖の人の心理自分をわからなくさせる心のしくみ
私たち心理セラピストが向き合うクライアントの中には、何を聞いても「わかりません」、どう思っているかも、どうしたいかも「自分ではわからない」「私はどうしたらいいですか?教えて下さい」と依存的な人がいます。
一見、自己理解が浅いだけに見えるこの状態は、実は深い心理的背景と防衛的なパターンが関係していることが少なくありません。
今回は、「自分をわからなくさせている人」の内面と、そのような人に対してどう接したらいいのかについて書きます。
「わからない」と言い続けるのは、なぜか?
1. 自己否定と評価不安の積み重ね
幼少期に「あなたの考えは間違っている」「それじゃダメ」と否定され続けてきた経験があると、自分の感情や思考を信じる力が育ちません。
その結果、「私は何を感じているのか」「どうしたいのか」と問われても、自分の中に“正解”があるとは思えず、戸惑いや不安から「わかりません」という返答になります。
2. 他人の正解=自分の正解
自分軸が育っていない人は、他人の考えに合わせることでしか安心できません。
そのため、「○○なのでは?」と提案すると、「え?私ってそうなんですか?」と驚きつつも、そこに自分を預けようとします。しかし本心からの納得ではないため、表面的に従っても内面の変化は乏しいことが多いのです。
3. コントロール欲求と受動的な操作
一見「何もわからなくて困っている弱い人」に見えても、実際には他人に答えさせることで主導権を握るという、受動的なコントロールの戦略が働いていることもあります。
つまり「私、何もわからないから教えて」という形で、相手の判断を引き出し、その中から“自分に都合の良い答え”だけを選んでいく。
これは本人も無自覚であることが多いですが、支援者側には大きなエネルギー消耗を引き起こします。
心理的背景──「わからない」ことへの執着
この状態の深層には、以下のような要素があります。
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「自分で決めたら責任を取らなければならない」という無意識の恐れ
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「他人に委ねれば、傷つけられても自分のせいではない」という無力感に基づいた防衛
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過去の対人関係(親子関係)における傷つきと、見捨てられ不安
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「感じること」「決めること」への不慣れや未経験
自分をわからなくしているのは、無自覚の自己防衛であり、感情と欲求を切り離してきた生存戦略なのです。
関わり方のヒント──「わからない」人に何ができるか?
1. 「わからない」ことを否定せず、尊重する
「わからないですね。今はそのままで大丈夫です」と、まずは“わからなさ”を安全に受け止めることで、少しずつ心が開かれていきます。
2. 選択肢から探っていく
自由に答えるのが難しい人には、「AとBならどちらが近いですか?」と選択肢を提示してみましょう。そこから「少しずつ自分の感覚を言語化する練習」が始まります。
3. “感じること”を丁寧に育てる関わり
「今、身体の感じはどんなふうですか?」「呼吸は浅い?深い?」といった感覚レベルへの問いかけが有効です。思考よりも身体やイメージにアクセスする方が、本音に近づけることがあります。
4. 境界線を明確に保つ
このようなタイプの人は、他者との境界が曖昧で、無意識に巻き込みや操作を行いやすい傾向があります。自分と相手との境界をしっかり持つことが、健全な関係構築の第一歩です。
5. 急がず、見守る。お世話をし過ぎない。
すぐに“気づかせよう”“わからせよう”とせず、気づきの種が自然に芽生えるまでのプロセスを待つこと。それが、真の自立への道を支える姿勢です。
お世話好きな人は、このような人にアドバイスをしてしまいがちです。相手も依存的なので、アドバイス通りにしがちで、受容と供給が一致しがちになりますが、見守ることが大切です。
「自分をわからなくさせる」その戦略は、まだ必要?
「自分をわからなくさせる人」は、自分の感情や思考を切り離すことで、過去を生き延びてきた人です。
その背景には、深い不安や、誰にも言えなかった傷つきが隠されていることも少なくありません。
私たちセラピストがこのようなクライアントに対してすべきことは、「急がず・押しつけず・巻き込まれず」に、丁寧に「今ここ」の感覚を一緒に見つめていくことです。
過去に身に着けた「自分をわからなくさせる」その戦略は、まだ必要ですか?
その戦略うまく行っていますか?
これをこの先も続けていったらどうなると思いますか?
そう問いかけていくことです。
「答えを下さい」というクライアントに対して、敢えてアドバイスはせずに「あなたはどうしたいのですか?」と問い返し、自分で考えてもらうようにしています。
なぜなら、いつだって答えは自分の中にあるからです。
「わからなくさせている自分」の中に必ずあるからです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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