こんにちは
心理セラピストの野沢ゆりこです。
おもに東京・千葉で活動しています。
自己否定が強い人、いつも自分を責めて苦しい人に向けて、
リトリーブサイコセラピーという心理療法を使って根本解決のお手伝いをしています。
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2024年3月よりリトリーブサイコセラピー協会の電話カウンセリングも
担当しております。こちらもよろしくお願いいたします。
昨日は大雨で大変な一日でした。
今日は打って変わって晴天、気温も上がってます。
気温差にとても弱い私ですが、
何とかしてどうにかして
乗り切りたいものです。
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脳について
シリーズで書いていますが、
7回目の今日のテーマは、「記憶」は脳の道具についてです。
参考図書はこちらの本です。
メンタル脳
アンデシュ・ハンセン 著
マッツ・ヴェンブラート 著
久山葉子 訳
著者はベストセラーになった「スマホ脳」を書かれた精神科医です。
この本は中・高校生に向けて書かれたそうです。
ですが、いい歳の大人が読んでもとてもわかりやすいです。
字も大きくて読みやすいのも嬉しいです。
脳に興味を持ってもらえたらいいなあと思って書いたそうです。
著者の若い人たちへの優しさやエールが感じられます。
わたくし、まんまと脳に興味を持ちました!
脳の特性について書いていこうと思います。
今日は第4章から抜粋しております!
本書 P77より
メンタルの波があるのは
鏡の中の自分を見た時にしごく満足出来ることもあれは、「何もかも全然ダメだ」と感じることもあります。
「自分は何でも出来るはず」と自信に満ちた気分になることもあれば、直後には「歯磨きもろくに出来ないなんて。。。」と落ち込むこともあるでしょう。
同じ一人の人間なのになぜこれほど浮き沈みがあるのでしょうか。
これもやはり、脳が感情によってその人を動かそうとするせいです。
活動的に何かをさせようとする時もあれば、消極的に引きこもらせることもあります。
脳の仕事は自分自身を正確に理解することではありません。
明日まで生きているために必要な「自分のイメージ」を見せることです。
↑の「脳の仕事は自分自身を正確に理解することではありません」
ある時は、自分ってダメだなと感じたり、
そうかと思えば、自分イケてるかもと感じたりするけれど、
それって事実ではありませんよってことです。
そうやって気分の波を作ることで
感情を使って行動を起こさせようとしているということ
ある時は活発にさせ、
ある時は引きこもらせる
それは何のためかというと、
明日まで生きのびるため→めっちゃめちゃ短絡的
「記憶」も脳の道具
サバンナに住むエヴァは木の下で悩んでいます。
「登って果物を取ろうか。それとも危険過ぎる?」
この場合、少しでも自分に自信がわくかどうかで選択が変わってきます。
以前誰かが似たような木から落ち、ひどい怪我をしたのを見たことがあったら、その記憶がエヴァの選択を左右するでしょうか?
その可能性もありますが、必ずしもそうではありません。
意外かもしれませんが、記憶というのは決まった内容で固まったものではないのです。
あくまでも今この瞬間にその人をコントロールするための道具です。
必要ならば記憶を変化させたり、ある部分だけ大げさにしたりトーンダウンしたりすることもいといません。
脳が「木に登るべきだ」と判断すれば、前に木から落ちた人を見たことがあっても、落ちたのはめずらしいくらい大きくて体重がある人だったという記憶になっているかもしれません。
「あんなに重い人なら枝が折れて当然!」となるのです。
あるいはその木は枯れてかけていて、枝も細くて折れやすかったという記憶になります。「だけど、この木の方がずっと頑丈そうじゃないの」
そうすると自信が高まり、背中を押されたエヴァは木に登ることにするのです。
つまり、「記憶」というのは、一つに決まっていない、
自分に都合よく作り変えているということ
あれは、○○だったんだ
あれは、△△だったんだ
あれは、実は□□だったのだ
記憶は変幻自在であるということ
ある時は○○になり、場合によっては△△になり、□□にもなる
それは何のためかというと、
脳が今、この瞬間をコントロールするため
自信を持たせたければ○○に
引きこもらせたければ△△に
という風に
脳はお世話好きでおせっかいなのです。
記憶が書き変わるのは、同調圧力の場面でも起こります。
面白い実験の話が出ていますのでシェアします。
本著P79より
同調圧力が記憶を変える
あるテレビ番組の実験で、強盗シーンの芝居を目撃させてから、逃げた犯人の見た目や様子を目撃者に尋ねました。
最初はどの目撃者も記憶があいまいでした。あっという間の出来事でしたし、全員が驚いて茫然としていたのですから。
それでもしばらくすると、現実とかなり一致した犯人の描写が出来上がっていきました。
しかしグループの中には番組の役者が一人混ざっていて、わざと事実とは違うことを証言しました。
「犯人は青いショルダーバックを肩から下げていた」と言ったのです。
他の目撃者たちは驚き、「本当に?」と疑いました。しかし次第に意見が変わっていき、「自分もショルダーバックを見た」という人が増えていったのです。
それでも数人は踏みとどまり「よく覚えていないけど、確かに肩に何か下げていたかも・・・?」と言いました。
目撃者たちは実験後に強盗の場面の動画を見せられましたが、その頃には全員が「犯人はショルダーバッグを下げていた」と確信していたので、「この動画は編集されたのでは?」と疑った人もいたほどです。
つづき
グループがもたらすプレッシャー、同調圧力には強い力があります。
グループ内の人の多くが何かを「真実だ」と主張すると、「グループに属していたい」「はみ出したくない」という願いが脳に現実とはまったく違うことを見させたり、思い出させたりします。
警察が複数の目撃者を聴取する際、お互いに話をさせずに別々に聴取するのはもっともです。
集団心理というのか
脳の特性というのか
グループからはみ出したくない!
グループに属していたい!だから
脳は「現実とは全く違うことを見させたり思い出させたりする」
っていうのは、とても興味深いですね。
それくらい人は孤独がとても怖いんですよね。
もう一つ面白い実験が載っていました。
本著 P82より
人は一度に一つのことしか集中できない
白いユニフォームと黒いユニフォームの2チームがそれぞれのチーム内でバスケットボールをパスしていく動画を観せ、「白いユニフォームが何回パスするかを教えて下さい」と指示したものがあります。
数える人たちにとって黒いユニフォームのチームのパスは集中を邪魔する存在でした
被験者が数えるのに夢中になっていると、ゴリラの着ぐるみが現れ、選手たちの間をのんびりと横切ります。
それで被験者の集中が途切れたと思いますか?
なんと被験者の約半数がゴリラに気づきもせず数え続けていたのです。
つづき
これは人間の集中力の限界を表す良い例です。
私たちは一度に1つのことしか集中できません。
この実験からも、脳が与えてくる外界のイメージをそのまま信じてはいけないことがよくわかるのではないでしょうか?
面白い実験ですね。。。
着ぐるみのゴリラの参入に半分の人が気づかないとは!
一つのことに集中している時は、
ゴリラがいたという現実が見えていないのです。
この実験からもわかるように、
脳が与えてくる外界のイメージは実に当てにならないのです。
だからそのまま信じちゃダメだよ!
「記憶」は脳にとって道具だよ!
って著者は言っているのです。
また続きを書きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
リトリーブサイコセラピーを作った人&セラピーの師である、
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