こんにちは
野沢ゆりこです。
おもに東京・千葉で活動しています。
自己否定が強い人、いつも自分を責めて苦しい人に向けて、
リトリーブサイコセラピーという心理療法を使って根本解決のお手伝いをしています。
またまた映画を観てきました
「PERFECT DAYS」です。
主演の役所広司さんが凄い!
本当に実在するんじゃないか?と感じさせられ、都心のトイレもたくさん出てきました。
じ~んと来る映画でした。
まだ観たい映画が他にもありまして、
終わっちゃわないうちに行かないと
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前回、前々回のブログでは、境界線について書いてきました。
境界線のもろさは、幼少期の養育環境が大きく影響すると書きました。
今日はその事例をご紹介しようと思います。
参考図書はこちらです。
共依存かもしれない
・・・他人やモノで自分を満たそうとする人たち
著者 ケイ・マリー・ポーターフィールド
監訳者 水澤 都加佐
発行所 株式会社 大月書店
この本は10代の若い人に向けて書かれた本なのですが、
とてもわかりやすいです。
共依存について書かれた本ですが、
共依存と境界線の問題は密接なのです。
この本に書かれている境界線のもろさが引き起こす問題とは
9 境界線を設ける より抜粋
(125ページ)
相手は自分自身の延長である
自分が気に入らないことは許さない
ペニーとミシェルの場合
ペニーとミシェルは小学校からの親友だった。高校一年生になった今も、一日一回以上は電話をする。男の子とデートをするようになると、いつもダブルデートをした。学校の生徒たちは二人をからかって「双子」と呼んだ。しかしこの冗談は、少なくともミシェルにとっては面白くなかった。ミシェルはスポーツが好きで、陸上チームに入る試験を受けたいと思っていた。しかしペニーはスポーツが嫌いで、ミシェルに諦めさせたいと思っていた。ミシェルが新しいことに興味を持つことが、裏切りのしるしに思えたのだ。ペニーの友情は、ミシェルが成長することをさまたげ、拘束している。
相手に自分を好きになってもらいたい
その為には信念に反することでもやる
ランディの場合
ランディは自分が麻薬を使うなんて考えたこともなかった。
友人のデーヴは2年先輩で、車の中でマリファナを吸ったけど、ひどく咳こんで、割れるような頭痛が残った。それにもかかわらず、ランディはマリファナを吸うようになった。もし断ったら、デーヴが自分とつきあわなくなると思ったからだ。それに、デーヴに意気地なしだと思われることに我慢できなかった。つまり、ランディは自分が意気地なしかそうでないかの判断を、デーヴにしてもらったことになる。自分の価値を判断する力をデーヴに与えてしまったことで、ランディは自ら自分の価値を下げてしまったのだ。
自分が好きな人だから改善したい
(相手を変えたい。相手をコントロールしたい)
そうすることで相手から必要とされたい
カーラの場合
カーラはロジャーとつきあうようになってから、へとへとに疲れている。ロジャーはカーラが知っている誰よりも消極的で無責任だった。反対に、カーラはすばらしく責任感が強かった。ロジャーはつねに宿題を忘れ、電話をくれることもなく、交通違反の罰金が未納のため、警察が探しにくるほどだった。
ロジャーが頼んだわけでもないのに、カーラは週に何回かは電話を入れ、生活を正そうとする。カーラが辛抱強い時は、ロジャーは折れて彼女の優しさを受けいれる。すると、カーラは、自分の生活を改善できる、と思うのだ。ロジャーは、本当はカーラの説教につきあうのは面倒くさかった。そんなロジャーを改善するという妄想は、愛と尊敬を持ってカーラに接してくれる男性との関係を遠ざけているということが、カーラにはわからないのだ。
人にコントロールされる
(悪い人の侵入に対して無防備)
犠牲者になってでも愛されたい。必要とされたい。
ダレンの場合
ダレンがマーガレットをぶったのは、デートをするようになって3か月が過ぎた頃だった。これまでにもダレンは自分のやり方を主張して、怒るとマーガレットを罵っていた。その晩、二人はパーティーへ行き、マーガレットがいとこのボーイフレンドといちゃついていたと思って、ダレンは責めた。「しゃべっていただけよ」とマーガレットはいった。ダレンはビールを飲んで酔っ払い、車の中で口論が続いた。ついにダレンはマーガレットを殴りつけたのだ。
けれど、マーガレットはダレンと別れずにデートを続けた。
「きっと彼はアルコール依存症のお母さんに腹をたてていて、私をなぐってしまったんだわ。彼には助けが必要よ」、と思ったからだ。
それにダレンを本当に愛していたのだ。
マーガレットの両親は離婚し、祖父母と生活していたので、ダレンが愛してくれることはとてもすてきなことだった。けれど、マーガレットがどれだけ愛し、理解しようとしても、ダレンの怒りと暴力はますますひどくなっていった。ダレンはマーガレットの腕を折り、二人は別れた。
しかしそれも、病院のソーシャルワーカーが介入して、マーガレットの祖父母に二人が会うことを禁止したほうがよいと忠告したからだ。
マーガレットは、骨折した腕よりも二人の破局の方を心配していた。
人をコントロールしようとする
相手を思い通りにしようとすることで、必要とされたい。望まれたい。
キットの場合
キットの母親は週に2~3回しか酒は飲まない。でもいったん「リラックスするためだよ」と言ってワインをグラスに注ぎだすと、ボトルが空になるまで飲んでしまう。その後、ひどく怒りだして、キットを怒鳴りつける。幼いキットは「許して」と頼んだが、母親は怒鳴りつけるだけだった。
「お母さんを変えることさえできれば、家族が幸せになれるのに」と思ったキットは、母親がワインを買ってくると、隠したり、ワインを飲めないように何か事件を起こした。
ある時、キットはわざと足をねんざした。そうすれば母親が病院へ車で行かなくてはならないから、ワインが飲めないと思ったのだ。
キットの考えは、母親のアルコール依存症をどうすればいいのかに、つねに集中している。母親に酒を飲むことをやめさせる方法は、自分が一生懸命考えればわかると思っているのだ。
5つの事例をご紹介しました。
登場人物は皆10代の若者ですが、大人世代でも同じようなことがあります。
充分参考になりますねえ。。。
著者は自らの共依存の問題を10代の頃に知っていたら、
こんなに苦しまないで済んだという思いでこの本を書いたそうです。
境界のない人間関係とは、「からみあう、巻き込まれている」状態です。
と書かれています。その通りですね。
この本、とてもわかりやすいのでおすすめですよ。
事例もたくさん載っていますので、ぜひ読んでみて下さいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
リトリーブサイコセラピーとは?
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